韓国の空港を地図ととも一挙ご紹介!国際空港は全8カ所!~ソウルや釜山、地方空港も勢ぞろい
 吉村剛史(トム・ハングル)
 2019/04/01 改:2023/10/01 

韓国の国際空港は、全国に8つあります。近年、訪日韓国人観光客が増加していることなどから、ソウルや釜山だけでなく、韓国の地方と日本の主要空港を結ぶ便が増えています。

日本から韓国を訪れる場合は引き続き、ソウルや釜山にある空港の利用が多く見込まれますが、韓国の地方への出張や旅行などを考えている方にとっては、地方空港への路線を利用する手段もあります。

この記事では韓国国内にある主要空港のほか、各地にある地方空港といった韓国空港の一覧、そしてそれらを使用するメリット・デメリットをお伝えします。

※2023年3月中旬時点では日本入国時に3回の接種証明か、事前のPCR検査が必要になっており、韓国の空港(仁川・金浦)におけるPCR検査の情報にも触れることとします。

韓国の国際空港は8カ所!~韓国の空港マップ

以下は国際空港がある韓国の都市のマップです。

韓国の国際空港はぜんぶで8カ所あり、ソウルを訪れるときに利用する空港は、仁川空港と金浦空港の2か所。釜山は金海空港、大邱は大邱空港、済州は済州空港、主にこれら5つの路線が主要空港といえます。

そのほか務安空港、清州空港、襄陽空港からも日本路線があり、すべての国際空港から日本路線が発着しています。

ソウル・仁川:仁川国際空港金浦国際空港/釜山:金海国際空港/大邱・慶尚北道:大邱国際空港/済州:済州国際空港/江原道:襄陽国際空港/忠清北道:清州国際空港/全羅南道・光州:務安国際空港

どちらを使うのがイイ?ソウルに近い空港、仁川空港と金浦空港

ソウルを訪れる場合、仁川空港と金浦空港があります。ソウル中心部へは金浦空港が近いため、断然アクセスしやすくなっていますが、一方で金浦空港発着のほうが値段が高くなることが多く、日本からは羽田、大阪(関空)路線のみです。

※仁川空港と金浦空港のどちらを利用するのがよいのかは以下の記事で詳しく解説しています。

金浦空港と仁川空港、ソウルの空港はどっちを使うのがイイ?移動と市内アクセス・PCR検査は?

仁川国際空港

仁川空港は、ソウル中心部から西に約60キロ離れた永宗島(영종도、ヨンジョンド)という島に位置します。2001年に開港したソウルで2つ目の空港で、ハブ空港としての地位を築き上げました。2017年には第2ターミナルが開業し、今後ますますの利用が見込まれます。参考:仁川空港は韓国最大の玄関口!思いっきり使い倒そう


[仁川国際空港――Wikipedia/Public Domain)]

日本の主要空港、地方空港とを結ぶ便が発着しているため、地方からの旅行客にとってはソウルが玄関口となります。ソウル駅までは空港鉄道の直通列車を利用した場合、第2ターミナルから51分、第1ターミナルからは43分となります。入国審査を終えて荷物を受け取ったあと、ソウル市内への移動は最低でも1時間半を見込んでおくのがよいでしょう。

●仁川空港第1ターミナル・第2ターミナル
仁川空港第1ターミナルと第2ターミナルは道のりで約6キロ離れています。空港内は磁気浮上鉄道が通っているほか、制限区域内はシャトルトレインで結ばれています。空港鉄道では約6分、バスで移動する場合は約15分~約20分かかります。

●出発時のチェックイン
航空会社によっても異なりますが、第2ターミナル出発の大韓航空は40分前にチェックインが締め切りとなり、その他の多くの航空会社は50分前。また主にコンコースを利用する航空会社の締切時間は出発予定時刻の1時間前となっています。チェックイン後には速やかに移動することをおすすめします。

第1ターミナルでのチェックイン・出国審査を終えて、搭乗口が2桁台の場合は第1ターミナル、100番の場合はコンコースからの搭乗となり、シャトル・トレインを利用して移動します。200番台以降は第2ターミナルです。

出国エリアには免税店が多数あり、早めにチェックインをした場合ショッピングを楽しめそうです。ただし免税店以外でも販売されているような食料品は値段が高いため、機内に持ち込めるものに関しては空港外や出発ロビーのエリアで買い物を済ませておくとよいでしょう。

仁川国際空港(인천국체공항、インチョングッチェコンハン)
【仁川空港の日本就航路線】 東京:成田―仁川羽田―仁川、大阪:大阪―仁川、札幌:札幌-仁川、福岡:福岡—仁川

 

仁川空港でのPCR検査(2022/9/14追記)

韓国では入国時に新型コロナウィルスの検査を受ける必要があります。仁川空港内にはPCR検査センターが第1ターミナル、第2ターミナルそれぞれ2か所ずつあります。第1ターミナルは交通センター(空港鉄道乗り場)側に2か所、第2ターミナルは地下1階に2か所あります。

検査料金は内国人、外国人一律8,000ウォン(日本円で8000円強)となっています。詳しくは仁川空港ホームページをご覧ください。COVID-19 Free Airport(仁川空港・英語)

金浦国際空港

金浦国際空港は、1958年に開港した国際空港で当初の所在地は金浦市でしたが、現在はソウル・江西区に位置します。金浦空港からは日本(東京、大阪)、中国(北京、上海)、台湾(台北・松山)への便が出ています。ソウル都心からも近く、ソウル駅までは空港鉄道の一般列車では約20分です。


[金浦国際空港 ――Wikipedia/CC0 1.0]

金浦空港は東京(羽田)、大阪(関空)からの便があり、ビジネスや旅行でソウル市内を訪れる観光客にとって、都心部へのアクセスの良さからも人気が高い路線です。そのため、金浦空港着の飛行機は、仁川空港着よりも値段が高くなる傾向にあります。金浦空港には国内線ターミナルがあるため、国内線に乗り継ぐ場合は金浦空港着が便利です。

出国時は40分前チェックインが締め切りとなります。仁川空港に比べて空港が狭いため、移動は便利です。出国エリアに免税店はありますが、ロッテ免税店とシティ免税店のみです。店舗数は少ないだけあって、比較的人気が高めの商品に絞られているというメリットがあります。それ以外の買い物を楽しみたい方はロッテモールを利用することをおすすめします。

 

金浦空港でのPCR検査(2022/9/14追記)

金浦空港でのPCR検査事情についてお伝えします。金浦空港では2022年9月6日になり、PCR検査センターをオープンしました。韓国の入国時の検査にかかる費用は80,000ウォン(8000円強)となり、日本で検査を受ける場合と同じです。

ソウル以外で日本人観光客が利用する主要空港は?

●金海国際空港(김해국제공항)
釜山の玄関口となる空港は金海国際空港(김해국제공항、キメクッチェコンハン)で、1976年に就航。当初の所在地は釜山市のとなり金海郡でした。国際線ターミナルと国内線ターミナルは別々にあり、隣接しているため徒歩で移動可能です。


[金海国際空港 国内線ターミナル ©nsq

東京(成田)、大阪(関空)、名古屋、札幌、福岡の主要空港のほか、沖縄(那覇)、北九州路線が就航しています。済州島への直行便がない都市の場合や、時間が合わない場合は金海空港で国内線に乗り継ぐ方法もあります。

韓国出国時は40分前が締め切りです。国際線ターミナルの制限エリアにはロッテ免税店があるほか、セブンイレブンがあり、ここで最後のお土産を購入するのには非常に便利な場所です。ワンフロアのため移動するにも不便なく搭乗できます。

金浦空港の到着ロビーには観光案内所があり、釜山、慶尚南道地域の観光マップが配布されています。到着ロビーを出たところからは西面・海雲台方面行きのリムジンバスが出ているほか、国内線と国際線のあいだに釜山―金海軽電鉄(モノレール)が運行されており、地下鉄駅への接続もあります。

金海国際空港(김포국제공항)
【金海空港の日本就航路線】 成田-金海名古屋―釜山(金海)福岡―釜山(金海)

●大邱国際空港(대구국제공항)
大邱国際空港(대구국제공항、テグクッチェコンハン)は、韓国第3の都市・大邱広域市にある国際空港です。2015年3月には大阪(関空)-大邱路線が就航、2016年9月には東京(成田)、福岡路線が就航しています。官民共用空港のため、制限エリアでの写真撮影が厳しく制限されています。


[大邱国際空港©LERK(CC-BY-SA 4.0)]

大邱空港からは東大邱駅、大邱駅のような市内中心部へは、市内バスを利用すると約20~30分以内で移動できるため、ほかの空港よりもアクセス抜群です。利用者が少ないためか、ソウル、釜山路線よりも航空券が安く購入できることが多い傾向にあります。

ただ単に「韓国を訪れたい」「食事だけを目当てに韓国に行きたい」という場合には大邱空港を利用することをおすすめします。

 

●済州国際空港(제주국제공항)
済州国際空港(제주국제공항、チェジュクッチェコンハン)は、済州特別自治道・済州市にある空港です。済州島への玄関口で、日本路線は東京(成田)、大阪(関西)へ就航しています。国内線の利用客数がきわめて多く、ソウル・金浦空港行きは10分に1本発着する過密路線です。


[済州国際空港 ©BehBeh(CC-BY-SA 3.0)

済州島へのアクセスは直行便が便利ですが、直行便が就航していない都市や、スケジュールに余裕がある場合はソウル・金浦空港や、釜山・金海空港から乗り継いでアクセスするとよいでしょう。特に週半ば、特に早朝や夕刻便以降の韓国国内線航空券は非常に安い傾向にあります。

済州空港には観光案内所があり、夜20時頃までであれば職員の方がいます。日本語スタッフがいることも多く、観光マップも充実しています。最も近い市街地まではタクシーで10分、4,000~5,000ウォン程度。市内バスでの移動はもっと安くつきます。観光案内所の方に尋ねてみましょう。

 

日本での知名度は低めなローカルな国際空港

●清州国際空港(청주국제공항)
清州国際空港(청주국제공항、チョンジュクッチェコンハン)は、忠清北道・清州市に位置する空港です。2018年には大阪(関空)へのLCC路線が就航しました。


[清州国際空港©sonata(CC-BY-SA 3.0)]

清州市庁までは道のりで約10キロ、清州市外ターミナルまでは約17キロあり、市内バスを利用した場合、市街地までは30~40分を見ておくとよいでしょう。清州市外ターミナルからから大田までは約50分、ソウルまでは約1時間30分かかります。ソウル首都圏へのアクセスも可能で、そのほか忠清北道・忠清南道エリアの観光にも適しています。

●襄陽国際空港
韓国の東海岸、江原道・襄陽(ヤンヤン、양양)に位置する空港です。もともとこの地域は韓国のなかでも人口が少なく、年間利用者数があまりにも少ないため、イギリスのBBCニュースでは「幽霊空港」として伝えられていましたが、2018年は平昌オリンピック・パラリンピックの際に利用されたこともあり、日本選手団や首相もこの空港を利用して平昌・江陵エリアを訪れました。


[襄陽国際空港 ©Jhoyg3 GNUF]

そのときの需要に応じて変更になることが多く、定期便は国内路線のみで主に襄陽~済州、釜山路線、まれにソウル(金浦)路線が運航されることがあります。日本路線は北九州空港へのチャーター便が運航されることがあります。

襄陽空港から襄陽バスターミナルまではシャトルバスが運行される場合もあります。しかしその時の状況により異なるため、最新情報は空港ホームぺージ(韓国語)でご確認ください。数少ない空港職員や航空会社の職員に尋ねて、タクシーを呼んでもらうのがよいでしょう。襄陽バスターミナル付近にはタクシーが常時待機しています。

襄陽国際空港
https://www.airport.co.kr/yangyang/(韓国語)

噂の’幽霊空港’、韓国・襄陽空港から釜山へ行ってみた!

●務安国際空港
務安国際空港(무안국제공항、ムアンクッチェコンハン)は、全羅南道・務安郡にある国際空港です。2018年4月大阪(関空)との路線が就航、11月には北九州への路線が就航する予定です。光州・全羅南道へはこれまで仁川・金浦空港や、釜山・金海空港を経由して3時間以上かけて訪れなければなりませんでしたが、この路線が就航したことによりアクセスは容易になります。


[務安国際空港 ©nsq CC-BY-SA 3.0)]

空港からのアクセス等、詳しい状況は2018年9月時点では不明です。分かり次第情報を追加します。

※韓国の空港では、軍事上の理由により無許可による撮影は禁止されているため、法的に問題のないと考えられる外部写真を利用しています。(※군사적인 이유로 법적으로 문제없는 외부 사진을 사용했습니다.)




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