倉庫・工場がカフェへ再生、ホットプレイスとして定着する聖水(ソンス)~聖水洞・トゥクソム駅周辺
 2019/11/03 改:2019/11/06 吉村剛史(トム・ハングル)

聖水(ソンス、성수)洞は、ソウルの東部に位置する街。北には清渓川や中浪川が流れ、南は漢江に面している土地柄で、かつては漢江が洪水になると島のようになったことから、このあたりは「トゥクソム(뚝섬)」とも呼ばれています。

そして聖水洞の西側には「ソウルの森(서울숲、ソウルスプ)」という大きな公園があるほか、近年はいわゆるタワーマンションができるなどして芸能人も住み始めています。

とはいえ聖水洞を訪れる目玉となっているのは、工場や倉庫をリノベーションしたカフェやギャラリー。それが続々と増えていき、ソウル東部の人気スポットとして浮上したのち、最近では若者をターゲットにしたショッピングモールまででき始め、発展が感じられます。

この記事ではそんな聖水洞の町へといざないます。

明洞や東大門からも乗換なし!聖水(ソンス)への行き方&地図

聖水洞はどのように行けばよいのでしょうか。聖水駅には地下鉄2号線が通っており、明洞にも近い乙支路入口駅や、東大門歴史文化公園駅から1本で行くことができます(所要時間10~15分)。

ソウルを代表する繁華街からアクセスしやすいので、明洞・東大門などいつもの場所は飽きたという方にもおすすめできる場所です。

聖水駅は高架駅になっています。駅構内にもこの町が製靴街であることを示すタイルやパネルがあったり、駅を出るとハイヒールのオブジェがあったりします。


[聖水洞2番出口]

この聖水洞という町を二つに分けて考えてみましょう。西側の地下鉄2号線トゥクソム駅や、ソウルの森がある聖水洞1街。そして東側の聖水駅周辺は聖水洞2街と呼ばれています。


聖水洞の地図

地下鉄7号線にはトゥクソム遊園地という駅がありますが、それはお隣の建大(コンデ)のエリアとしてご紹介しています。参考:建大(コンデ)

聖水駅周辺の工場街を歩いてみよう

聖水駅を出て南の漢江方面へと進みます。その通りには倉庫やレンガ造りの建物や会社などが多く、飲食店がちらほらと。そして少し高い建物ではHOTEL ATTI(ホテル アッティ)が見えます。

夏に訪れると青々とした街路樹が並んでおり、その脇にはレンガ造りの建物。都心から少し離れたこの町は高層ビルのような建物は少なく、すんなりと溶け込めるような雰囲気です。

やはり製靴の町工場街を強調するかのように、ヒールのオブジェがここにも。そして路地に入ってみると、工場の建物が塗り替えられてギャラリーやカフェ、そしてベーカリーなどがあったりします。新たに装飾された工場街がインスタ映えすることから、若い女性たちが写真を撮りにやってきたりもします。

こうしたところが、昨今観光客に受け入れられているこの町の特徴だといえます。そして路地からもう一本踏み込むと、アパート街が見えてきます。このあたりは工場と住居が共存している町なのです。

ただ街を歩いているだけでは物足りないということで、聖水洞にやってきたらお目当てのカフェへ立ち寄ってみたり、美味しい料理を味わってみたりしながら休日のひと時を楽しみましょう。

聖水洞のカフェ・グルメ

以下では聖水洞のカフェやグルメをご紹介します。このあたりで人気の店は韓食よりもカフェやピザのお店が中心です。町に溶け込んだ倉庫や工場の温かみや、その雰囲気を愉しみつつ味わってみましょう。

cafe onion(카페 어니온 カペ オニオン)

聖水(ソンス)にやってきたら、必ず訪れたいお店といえばcafe onion。こちらは聖水駅の北側にある2番出口から歩いて1~2分のところにあります。

お店のなかに入るとコンクリートがむき出しの床、そして壁面のタイルは長年使い古された工場そのもの。そこにテーブルが置かれており、店内の薄暗さもまた落ち着きを感じさせてくれます。

人気ベーカリーから運ばれてきたという、独特な形ををしたパンが並んでおり、どれも食べてみたくなってしまうほど。バリスタが作るコーヒーもまた味わい深いものです。

小さいピザの形をしながら、冷めていてもジューシーな「オリーブベーコン(₩4,500)」、挟まれたバターのこってりさと小豆餡のほどよい甘味が調和する「餡バタースコーン(₩4,000)」、コーヒーの香ばしさが残る「アイスカフェラテ(₩5,000)」。

cafe onion(カペオニオン)は聖水店が1号店でしたが、人気を博してその後さらに2店舗をオープン。私たち外国人観光客としては仁寺洞の北側の安国店が訪れやすく、こちらは韓国の伝統家屋である韓屋(한옥・ハノク)を改造したお店となっています。

cafe onion(카페 어니언、カペオニオン)
店舗公式インスタグラム
営業時間:平日8:00~22:00、土日祝10:00~22:00

ウジョン豚食堂(우정돈식당 ウジョン トン シクタン)

次にお伝えする大林倉庫の向かいにある、白い外観の焼肉店、ウジョン豚食堂。この通りを歩いていると、店内も小綺麗な印象を受け、思わず店に飛び込んでしまいそう。「模範飲食店」のボードも掲げられています。

店内には「豚に人生をかける」と漢字交じりのハングルで書かれているなど、お店の意気込みが感じられます。しかもランチ特選メニューはお値段がお手頃。

ネギプルコギ定食(1人前7,500ウォン)で、あらかじめ炭火で焼かれたものが、青々しいネギとともに鉄板の上に置かれます。ネギ塩味なので辛くはなく安心です。(※焼肉店では2人前以上の注文が普通です)


[ネギプルコギ定食(1人前7,500ウォン、写真は1人分)]

青唐辛子が効いたピリ辛なテンジャンチゲも、アツアツでコクがあり、お肉とともに美味しくいただけます。聖水洞でおすすめの焼肉店です。

ウジョン豚食堂
営業時間:11:30~23:00
サムギョプサル(200g)14,000ウォン他
Naverプレイス

大林倉庫ギャラリーコラム(대림창고갤러리컬럼 デリムチャンゴ ゲルロリコルロム)

聖水洞を紹介するメディアで必ず取り上げられるのは「大林倉庫」。倉庫だった場所がカフェに生まれ変わりオープン。レンガ造りで風格が感じられるとともに、このあたりのリノベーションカフェの先駆けとなった店です。

店内ではビールやピザ、パスタなども味わうことができ、人気を博しています。倉庫がリノベーションされるとこんなにも居心地の良い空間になるのかと思えるほどです。

大林倉庫ギャラリーコラム
営業時間:11:00~23:00
NAVERプレイス

ショッピングモール・聖水連邦(성수연방・ソンスヨンバン)

2019年1月に登場したショッピングスポット、聖水連邦(성수연방・ソンスヨンバン)。こちらはライフスタイル複合空間として、生活雑貨が集まるインテリアショップ、雑貨なども並べられた書店、そして食堂などが入っています。

建物自体も聖水洞の倉庫に合うような色合いになっていて、落ち着いた雰囲気で町に調和しています。若者たちを中心に様々な世代の人たちが買い物にやってきます。

中庭ではくつろげるようなパラソルとテーブルが置かれており、3階にあたる屋上は「天上家屋」というカフェにもなっていて、買い物やウィンドショッピングを愉しみつつ、ゆったりとした時間を過ごせそうです。

聖水連邦
営業時間:11:00~22:00
VISIT KOREA

次に聖水洞1街にあたるトゥクソム駅と、ソウルの森周辺の観光スポットをご紹介します。

トゥクソム駅・ソウルの森駅周辺

聖水駅の西側にあたる地下鉄2号線トゥクソム(뚝섬)駅。列車は高架を走っていますが、駅の南側には新盆唐線のソウルの森駅があり、狎鴎亭ロデオ駅からもわずか1駅という場所。そのため江南へのアクセスも良好です。そんなこともあってか高層アパートやショッピングモールができるなど、近年開発が進んでいます。

2つの駅の近くにはHome Plusという大型マートや、聖水アートホールといった施設があります。少し南に行けば漢江、そして大きな公園のそばに位置する環境の良い場所です。


[行列ができるパン店 meal° (ミール)聖水店]

そしてソウルの森のすぐ隣に位置する「GALLERIA FORET(ギャラリアフォーレ)」は有名人も住んでいるという噂。地下には結婚式などが行われるホールもあります(筆者も知人の結婚式で訪れたことがあります)。


[GALLERIA FORET(ギャラリアフォーレ)]

そして、聖水洞の市民の憩いの場、ソウルの森へ。

ソウルの森(서울숲 ソウルスプ)

トゥクソム(뚝섬)のあたりは、かねてより行楽地だったのですが、そこが「ソウルの森」という公園となり市民の憩いの場になりました。その広さは115万平方メートル(35万坪)とのこと。文化芸術公園や湿地生態園などの5つに分けられています。

ソウルの森には噴水あり、水遊び場あり、さらには動物が生息する場所や昆虫植物館もあるというコンテンツも十分な公園で、実際に訪れると家族連れが多く感じます。

観光客がこのエリアにやってくるなら、カフェめぐりがおすすめ。公園に隣接したGALLERIA FORETのちょうど北の路地あたりには、住宅とともにカフェが集まっています。

公園のそばでとても環境がよく住みやすそうですが休日に訪れると、このあたりの人通りが多く感じます。散策しながら一休みしていくよさそうなカフェが多く、非常に楽しめそうです。

UNDER STAND AVENUE

ソウルの森のすぐ隣に新たにできたショッピングモール、「Understand avenue」。建大入口駅近くにできたコバルトブルーのコンテナモールが注目を集めたあとの2016年夏、こちらには緑、オレンジなどのカラフルなコンテナが積まれたモールがオープンしました。コンテナの数はぜんぶで116個ある、とのこと。

新盆唐線・ソウルの森駅のそばに位置しており、駅から公園へと向かう際にコンテナモール内を通っていきます。流行りのドリンクが飲めるカフェがあったりもします。

「UNDER STAND AVENUE」で取り扱われている商品はデザイナーズ商品が多いのが特徴。若手起業家の支援も行われているといい、単にショッピングだけのコンテナモールとはいえない空間です。

こちらのモールは公園の散策がてらに立ち寄ってみましょう。

UNDER STAND AVENUE
営業時間:10:00~22:00(店舗により異なる)
UNDER STAND AVENUE(公式)

注目が集まり、開発が進みつつあるソウル東部のホットプレイス・聖水洞

工場街がリノベーションされ、注目が集まるソウル東部の聖水洞。公園などがあり周辺環境もよいためか、芸能人たちもこのあたりに住む人が増えており、再開発も進んでいます。

地下鉄2号線なら明洞や東大門からも遠くはなく、さらに漢江を渡った狎鴎亭ロデオ駅からもわずか1駅というこの場所で江南方面へのアクセスも容易になったこの町。これからの発展にも更なる期待がかかります。




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