ソウルのおしゃれ街路樹通り、カロスキル~散策も買い物もカフェも!
 吉村剛史(トム・ハングル)
 2019/05/03 改:2022/09/05 

ソウルのおしゃれタウンのひとつとして、韓国人はもちろん外国人観光客からも人気の街「カロスキル(가로수길)」。カロスキルの「カロス」は漢字では「街路樹」と書き、直訳すると「街路樹通り」という意味です。

ソウルの新都心である江南(カンナム)に位置し、新沙洞駅近くから700mにわたって、南北にイチョウの美しい街路樹が続く並木道。若い女性に人気のショップやカフェが集まっており、清楚な印象が感じられる街並みです。参考:カロスキル

●街路樹通りの「カロスキル」を散策してみよう
街路樹通りという名前なので、「カロスキルのメインストリート」という言い方は間違っているようにも思えますが、このイチョウ並木通りを歩いてみると様々なお店が集まっています。

海外勢ではZARAやH&Mといったファッションブランド、国内勢では8SECONDS、そのほか日本でもお馴染みのLINE FRIENDSといったお店はもちろん、人気コスメショップやドラッグストアなど様々なお店がここに。


[オープンスタイルのcoffee smith]

この通りには可愛いファッションアイテムが買えるお店もあったり、オープンスタイルのカフェもあったりと心地よく散策できます。

カロスキルへのアクセス~セロスキルと呼ばれている路地

カロスキルがある町は新沙洞(シンサドン、신사동)。地下鉄3号線・新沙(신사、シンサ)駅が最寄りとなっていますが、同じく3号線の狎鴎亭駅からも徒歩圏内です。

明洞から訪れる方は、鍾路3街駅や乙支路3街駅まで歩いてから地下鉄に乗り、南下するとよいでしょう。この3号線沿線には狎鴎亭のほか、高速ターミナルがあり、立ち寄るにも便利です。


カロスキルの地図

カロスキルの地図を見てみると、メインストリートの脇には通称「セロスキル」と呼ばれている道があります。セロ(새로)とは韓国語で「縦」という意味。ちなみにカロ(가로)は横という意味なので、カロスキルの路地からダジャレのようにつけられた名前です。参考:セロスキル


[セロスキル]

メインストリートには大きな資本の店が多いのですが、路地に入るとセレクトショップや個人経営のレストランやカフェが多かったりして、そこもまたお洒落で洗練されています。


[路地からカロスキルのメインストリートを望む]

路地からメインストリートを眺めると、夏は青々と、秋は黄金色に染まった木々がこの街をより美しく感じさせます。韓国らしさというよりも、西洋的な雰囲気が感じられる街でもあります。

夜に訪れても美しい、カロスキルの夜さんぽ

カロスキルは、夜に訪れても美しい街。メインストリートの街灯とお店の明かりで街路樹の緑が映えます。都会のおしゃれタウンを夜に散策するというのもまた格別のものがあります。

下の写真はカロスキルの路地裏、セロスキルの夜の様子。ガラス張りのお洒落なお店がいくつかあり、そこからお店の明かりが漏れて、道を美しく照らしてくれます。

夕方に訪れてレストランで食事を済ませたり、カフェに入って夜のひとときを楽しむのもよし。

このあたりのカフェの一部は深夜まで営業していますが、そのなかの多くのお店は22時頃には閉店してしまうので、十分に楽しみたいなら早めの時間に訪れましょう。その後も夜遊びをしたい方は、終電前に梨泰院や東大門に足を運ぶのがベストです。

カロスキルの「昼カロ」と「夜カロ」

個性あふれるカロスキルの人気ショップ

カロスキルには女性たちに人気があり、個性あふれるショップが集まってきます。数多くある人気ショップのなかでも、その一部をここでご紹介していきたいと思います。

最近では店内が写真映えするように作られていることが多く、スマホでの自撮りを楽しみながら見て回ったり、買い物したりできるようなお店もあります。

●3CE CINEMA
10代、20代といった若い女性たちに人気を集めているお店の一つが、STYLE NANDA(スタイルナンダ)のによるコスメブランド3CEの店舗、3CE CINEMA。

3CEはピンク&ブラックのアイテムが多く、スタイリッシュな印象を受けます。お値段も手頃なプチプラコスメです。フォトジェニックな美容室風のセットが店内に設けられていたりもし、非日常感を味わえることも人気がある理由なのでしょう。

3CE CINEMA
営業時間:11:00~22:00

●YOUK SHIM WON(ユク シム ウォン)
YOUK SHIM WON(ユクシムウォン)は韓国を代表するデザイナー、ユク・シムウォン(육심원)によるキャラクターブランドのショップ。

彼女が描く可愛らしいキャラクターのデザインが国内外からも人気を集め、有名人たちが身に着けていたりもします。カロスキルの店舗に限らず、免税店などでも販売されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

店内ではカードケースや携帯電話のケースなど手軽に購入できそうなものから、カバンや財布など服飾アイテムにも女の子の絵柄が入っています。自分へのご褒美はもちろん、友人などへのプレゼントにもきっと喜ばれることでしょう。

YOUK SHIM WON(ユクシムウォン)
営業時間:11:00~21:00
YOUK SHIM WON(ユクシムウォン)

●VILLAGE 11 FACTORY(ヴィレッジ・イレブン・ファクトリー)
VILLAGE 11 FACTORYはカロスキルの裏路地にあるコスメ店。このお店のコンセプトは「化粧品に惚れ狂った、変わり者博士が開発する工場」。

販売されている商品にも変わり者博士のキャラクターがプリントされています。外観はホワイトシンプルながらも店内に入るとビックリ。

ファクトリーの名の通り、工場や実験室を模したセットが組まれていたり、フォトジェニックなダイニングテーブルや、フットスパなどがあります。SNS映えする場所を楽しみたい方にもおすすめのスポットです。

自社ブランドのコスメはもちろん、ローションや乳液といったものから、ボディーウォッシュ、シャンプーまで揃っていて、いろいろと使い勝手のよいアイテムが販売されています。お店の前にはコスメ自販機も。商品は女性だけでなく、男性が使えそうなものもちらほらとあります。

VILLAGE 11 FACTORY
営業時間:11:00~22:00

VILLAGE 11 FACTORY公式(韓国語・英語)

ここでご紹介した店舗は人気があったり、特徴的な店のひとつ。カロスキルを散策するなかで気になるお店を見つけたら、ぜひ入ってみましょう。

ショッピングモールもOPEN!

2019年8月にはショッピングモール、「カロコルモッ(골목)」がオープン。

●カロコルモッ(가로골목)
カロコルモッは、カロスキルにある回廊型のショッピングモール。運営者は仁寺洞にあるサムジギルと同じとのことですが、おしゃれタウンのカロスキルらしく、現代的でホワイトなデザインの建物。入口部分がメインストリートに接しており、その後ろに建物がある構造です。

このモールにカフェやデザイナーズブランドなど様々なショップが集まっています。ところどころに植物が散りばめられ、心地よい空間が魅力。手前の建物の屋上はひとやすみできる憩いの場になっており、カロスキルの通りを見渡すことができます。

●カロコルモッ(가로골목)
営業時間:未確認

次にカロスキルならではのグルメをご紹介。カロスキルでは韓国料理よりもカフェでゆったりとした時間を過ごすのがおすすめです。

カロスキルにやってきたら、こんなグルメ・カフェはいかが?

カロスキルでは洗練された様々なグルメが味わえます。ケーキやデザート、さらにはワンプレートの料理を味わってみるのはいかがでしょうか。

ここでお伝えするお店はすべて、カロスキルの路地裏にあたるセロスキルにあるお店。メインストリートにもいくつかカフェはありますが、カフェをはじめとする飲食店は裏通りにお店がちらほらあります。そんなお店にもぜひ訪れてみましょう。

●TOKYO PANYA(トーキョー・パンヤ)
TOKYO PANYAは日本人オーナーの藤原保真氏が2008年にオープンさせたベーカリー。日本のベーカリーにもあるような、あんぱんやカレーパン、メロンパンなど日本でもお馴染みの美味しいパンが味わうことができ、美味しいと評判に。

その後百貨店にも出店するようになり、現代韓国における日本式ベーカリーの先駆けとなったお店です。


[メロンパン抹茶アイス 4,500ウォン]

ベーカリー兼カフェになっているので、店内でコーヒーを味わいながらパンを食べることもできます。メロンパンにソフトクリームを挟んだ、メロンパン抹茶アイス(4,500ウォン)もおすすめ。

数年前まで「韓国のパンは、日本のパンと比べると今ひとつ」というところがありました。このようなお店が人気を集めたことも影響したのでしょうか。最近では韓国のパンの質はだいぶ向上した、との声も。今やベーカリーがあちこちに乱立するほどのブームに。

●C27
C27(シー・イシプチル)はチーズケーキ専門のカフェ。カロスキルの裏通りにあるお店で、27種類のチーズケーキが味わえることから、この名前になっています。

非常にお洒落なお店ですが、カフェとはいってもこぢんまりとしたお店ではなく、都会にあるお店にしてはかなり広め。2階席やガーデン席もあります。


[マンゴー 8,800ウォン]

一般的なチーズケーキよりも濃厚でコクが感じられますが、トッピングされたフルーツによって少し和らげられるといったところでしょうか。チーズケーキは、1ピースあたり8,800ウォン(約880円)。

それぞれが異なるものを注文してシェアして食べたり、それぞれがコーヒーを注文し、ふたりで軽く味見するという食べ方もありかも。

C27(カロスキル本店)
C27ホームページ

●DORE ART VILLAGE(ドレアートビレッジ)
韓国のインスタ映えのなかでも注目されたカフェ、DORE DORE(ドレドレ)。レインボーケーキの火付け役ともなったお店です。その本店にあたるお店がカロスキルにあります。当初はDOREDOREの新沙店でしたが、現在はリニューアルし、DORE ART VILLAGEという名で営業しています。

ケーキは8,000ウォン~。店内は韓国の若者向けのカフェらしく、フォトジェニックな内装で、若い女性たちに人気を集めています。

※写真は系列店のDORE DOREにて。
DORE DORE(韓国語)

●UPPER WEST
UPPER WEST(アッパーウエスト)は、ワインも味わえるカフェ・キッチン・バー。こちらもTOKYO PANYAやC27と同じ、カロスキルの裏通りに位置しているお店で、テラス席を備えています。

ブランチメニューのほか、ステーキやパスタ、ピザ、サラダなどの料理とともにお酒を味わえるお店。韓国の街中を歩いていると、ある頃からワンプレートにのブランチを提供するお店をよく見かけましたが、このお店もそのひとつ。


[ワンプレート 15,000ウォン]

サラダ、スクランブルエッグ、ソーセージ、ベーコン、そしてバター焼きしたジャガイモが、ひとつのお皿に乗っています。お洒落な店内で優雅なブランチを味わいたい方にもおすすめです。すべてのメニューは15,000ウォン~。

UPPER WEST
営業時間:11:00~02:00

※カロスキルのカフェについて、もう少し詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

カロスキルでカフェ巡り~おしゃれな街でコーヒーブレイク

カロスキルの日系ホテル~ドーミーイン・プレミアム・ソウル・カロスキル

カロスキルを十分満喫したい方は、カロスキル近くにあるドーミーイン・プレミアム・ソウル・カロスキルへ。ここは日本で展開されているドーミーインの海外初店舗にあたるホテルです。


[カロスキル]

●ドーミーイン・プレミアム・ソウル・カロスキル
住所:ソウル特別市江南区島山大路119
電話番号:+02-518-5489
チェックイン/アウト:15:00/11:00
※2020年に閉業しました。

カロスキル近くの大通りに位置しており、駅までのアクセスも良好。ホテルには日本語を話せるスタッフもいるので安心。地下1階ではビュッフェ形式のレストランがあり、地下2階には大浴場があるという造りになっています。ホテルのなかで大浴場があるということは、ひとつの大きなメリットといえるのではないでしょうか。

昼も夜も楽しめるカロスキル~散策を楽しんでみて

とくに春から秋にかけての日中はイチョウ並木の街路樹通りの散策を楽しみ、そして夜には街路樹が照らされた美しい街を散策する、というのはいかがでしょうか。

韓国で人気のコスメショップや、デザイナーズブランドの店もあり、洗練されたカフェやレストランが集まるカロスキルの旅、きっと楽しめるに違いありません。




  • 韓国旅行に役立ちそうならシェア→


このページの先頭へ