韓国でオシャレな服が安く手に入る場所はどこ?~イチオシのファッションストリート
吉村剛史(トム・ハングル)
2019/05/17 改:2020/02/12
韓国旅行のひとつの楽しみといえば、ショッピング。ここ数年、韓国ファッションのデザインがカワイくて、しかもお手頃。ということから、若い世代を中心に人気を集めています。
日本でも通販サイトを通して安いお洋服が手に入りますが、韓国旅行中にも現地でおしゃれなアイテムをゲットしたいもの。韓国語ができる人は店員さんとやり取りしながら値切ったりするのも楽しみの一つかもしれません。
この記事では韓国で服が安く買える場所をまとめて紹介します。ソウルはもちろん、釜山・大邱といった地方の中心となる都市で安い服を手に入れてみましょう!
プチプラが安い!韓国で服が手ごろな価格で手に入る理由は?
韓国で販売されている衣類は韓国の各地にある縫製工場で作られていますが、中国やベトナムなどその他の国からも入ってきており、それが一旦東大門に集められるシステムになっています。
その多くは「保税、보세(ポセ)」言われるノーブランドのファッション。これにはブランドタグが付いていなかったりするなど、ほぼ無名のものばかり。こうした安価なものが東大門市場を通して出回っており、街中で安く購入できるのです。
韓国ファッションの流通やこれまでの歴史な経緯を知りたい方は、拙著「オルチャンファッションのルーツとは? 流通に見る韓国のソウル中心社会」をぜひ参考にしてください。(海外ZINE)
日本にない色合いも多い韓国ファッション
韓国ファッションはデザインがよく日本にない色合いがあることでも人気が高いのですが、縫製に難ありという人もなかにはおり、日本の消費者の基準に当てはめれば多少劣ると感じるかもしれません。
ただワンシーズン程度であったり、「数を揃えたい」という方には韓国のファッションは安くてお得!気になる方は買う前に縫製などをじっくりチェックするとよいでしょう。
以下では韓国で衣類・ファッションが安く購入できる場所をお伝えしていきます!
ソウルの買い物スポットは?どこで買うのがいい?
ソウルに出かけたとき、繁華街に出るとファストファッションであったり、カジュアルブランドのショップはたくさんあるのですが、ここでの狙いはプチプラ。
プチプラと言ってもただ単に安っぽいものではなく、しっかり使えるものも多いですし、それがセール品なら500円、1000円でアイテムが手に入ります。
ソウル都心部には服が買えるスポットがたくさんあるので、観光地とともに買い物できる場所をお伝えします。
市場で安く買おう!東大門市場(東大門ファッションタウン)
韓国ファッションの源流ともいえる場所が「東大門(동대문、トンデムン)」です。ここは「東大門市場」や「東大門ファッションタウン」とも呼ばれています。多くのバイヤーたちが仕入れの際に出かける場所がここです。
卸売市場街ではバラ売りしてくれないため、観光客が購入しに行くには小売ができるファッションビルに出かける必要があります。Doota!モールやミリオレといったファッションビルで買い物をします。
東大門ファッションタウンのメリットはビルになっているため、どの階に何があるかがわかりやすいことが特徴。お目当てのものを探すには良い場所ではないかと思います。
ファッションビルによっては、値切りが必要であったり、客引きが激しい場合もあります。そういったことが苦手な方は東大門のDoota!モールで買い物をするか、他のエリアのショッピングセンターを訪れるのが良いのではないかと思います。
最近は大人気!高速ターミナル(GOTOMALL)の地下ショッピングモール
近年日本人観光客にも人気が高い場所といえば、高速ターミナルの地下ショッピングモール。ここはGOTOMALL(ゴートゥーモール)という名前です。
地下に800m以上続くショッピングモールで、様々な服が安く買えることで人気。このモールを歩いてみると、カワイイ服が安く販売されていますし、値札が付いたセール品も数多く目にします。
[高速ターミナル GOTOMALL]
GOTOMALLは端から端まで歩くだけでも片道10分くらいかかってしまうほど、とても長いショッピングモール。
両端にはフードコートがあったりもしますし、セントラルシティというデパートやレストラン街がある複合商業施設が併設されているため、雨の日はここにやってくれば半日は有効に時間を潰せるはずです。
韓国屈指の繁華街!明洞でも安い服が買える
CGV明洞とNANTA専用劇場の間の細い路地、中国大使館の東側にあたる通りには、安い衣類が買えるお店が集まっています。ここを訪れるとセール品の服をはじめ、靴下などの小物も安く販売されています。
明洞はファッションストリートという雰囲気ではなく、コスメショップや飲食店なども集まっています。またこの通りには軽く屋台でスナックが食べられるお店があるので、韓国の屋台フードで小腹を満たすのもよいでしょう。
明洞を訪れるなら、すぐ近くの南大門市場も立ち寄ってみましょう!南大門市場に行くと、若者向けのオシャレなプチプラというよりも男性服、女性服などが手に入ります。
安く服を手に入れるならやっぱり学生街!
安く服を手に入れるなら、学生街がいちばん。もともと安い服が多いなかで「さらに安いものを買える」というのが大学の周辺です。
店の数は多くないが、手頃なアイテムが揃う弘大ホントン通り
弘大のメインストリートであるホントン通り(홍통거리、ホントンコリ)、ファッションや靴を扱う小さなショップが点在しています。お店の数はそこまで多くはないですが…。
この通りを歩くと、服にたくさんの値札が付いていたりもします。ワンピースのようなよそ行きのカワイイ服もあれば、普段使いするようなものも安く手に入ります。
弘大の町の雰囲気を感じながら、お気に入りのアイテムを選んでみてはいかがでしょうか。
名門女子大前、梨大ファッション文化通り
梨大(イデ)は韓国の名門女子大・梨花女子大学校のこと。この周辺にはファッションを販売する店が数多く集まっています。とくに10代後半から20代くらいまでの若い女性向けのファッションアイテムが数多く揃っている場所です。
特に女子大生前後の年齢であれば、梨大(イデ)を訪れて買い物するのがグッド。5000ウォン(約500円)でブラウスやスカートが買えちゃう、なんてこともあるのです。
空港鉄道・弘大入口駅を利用することにより、空港までのアクセスがしやすい場所にあるので、帰国間際に訪れるのにも向いています。高速ターミナルまでは時間がなくて行けないけれど、という方にも向いている場所です。
学校・会社帰りの若い女性が集まる江南駅地下ショッピングセンター
江南駅地下ショッピングセンターは、高速ターミナルのGOTOMALLとよく混同されやすい傾向にあります。こちらは地下鉄2号線江南(カンナム)駅にある地下街です。
GOTOMALLほどの店舗数や品ぞろえはなく、衣類以外の店も多い一般的な地下街ですが、江南駅は交通の便が非常に良い場所。地下ショッピングセンターは仕事帰り、学校帰りの女性がよく訪れる場所にあるため、夕方以降にセールがよく行われるのだといいます。
もともと人通りの多い場所柄ですが、地下街にはちょっとした休憩スペースもあったりします。
以下ではソウル以外の地方都市で服が安く手に入る場所をご紹介します。
釜山で安くファッションが手に入る場所はどこ?
釜山の観光の中心地、南浦洞
釜山を初めて訪れる方なら、必ず訪れるといっても過言ではないのが南浦洞(남포동、ナムポドン)です。南浦洞のファッション通りは、「大覚寺(대각사、テガクサ)」というお寺の周辺に位置しています。
大覚寺の周辺とそこから国際市場へ路地に衣料品店がひしめき合っています。南浦洞にはオシャレなものから、ラフに着こなせるものまで幅広く揃っている印象があります。
釜山に訪れたときに買い物される、という方はぜひここに立ち寄りましょう。一通り揃えるにしても、何かと良いものが見つかるはずです。
釜山大学校周辺にもファッション通りがある!
釜山大学校の周辺の路地にファッション通りがあります。このファッション通りではお店の前にセール品が置いてあるというよりも、店舗になっており、お店の前にマネキンが多いという印象を受けます。
他の場所よりも小洒落たファッション通りであり、これまで紹介した他の場所と比べて整然とした印象を受けます。またメンズファッションの店も多いので、男性の方もいちど訪れてみてはいかがでしょうか。
大邱で安くファッションが手に入る~東城路
大邱駅前の繁華街、東城路(동성로)にもファッション通りがありますこのあたりは地元では「キツネ通り(야시골목、ヤシコルモク)」と呼ばれているそうです。
キツネみたいな若い女性が買い物にやってくる、ことが由来だとか。韓国では「キツネみたいな女」というのは賢くて機転が利くという意味で誉め言葉にもなりえます。
かつてよりはお店の数が減ったそうですが、レディースやメンズファッションも揃う総合的なファッション通りです。
韓国のあちこちにあるファッション通り!買い物をしっかり楽しんで
ファッション通りは韓国のあちこちにありますが、その源流となっているのはソウル・東大門市場。ショップのオーナーやバイヤーたちが仕入れに行き、大邱や釜山のお店にも服が並びます。
そのため「東大門が最も品ぞろえが多い」ということになりますが、東大門は卸売街では基本的には小売りはしてくれないので、街中のショップがセレクトした商品を求めるのが最も手軽ではないかと思います。
ただ「買い物はソウルで」と決めつけずに、大邱や釜山にも訪れてみてはいかがでしょうか。
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最近ではLCCが発達していますが、ソウル行きよりも釜山や大邱行きが安くなっている傾向にあります。
確かにソウルは買い物スポットも多く刺激的ですが、食事をしたり軽く買い物をするだけなら、そういった地域も選択肢に入れてみるというのはいかがでしょうか。きっと楽しめるはずです。

吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール