金浦空港と仁川空港間の移動はどうするか~乗り継ぎの時間や距離、交通手段はバス・電車、それともタクシー?
吉村剛史(トム・ハングル)
2019/01/05 改:2022/09/21
日本から海外を訪れる場合、韓国の空港を経由していくことがあります。その際、多くの方は仁川空港を利用して海外へ飛び立ちます。
日本から仁川空港へ直接行けたらよいですが、東京や大阪圏にお住まいの場合、飛行機の時間や空港までの距離の都合から、金浦空港を経由しなければならないことがあります。
この記事では金浦空港から仁川空港へ移動する際、またはその逆で仁川空港から金浦空港へ移動する場合に「どのように乗り継いだらよいのか」をお伝えしていきます。
金浦空港と仁川空港の距離や位置関係を見ておこう!
まずは金浦空港と仁川空港の位置関係を見ておきましょう。下の地図を見ると、仁川空港が海側、金浦空港がソウル中心市街地寄りにあることがわかります。また金浦空港から仁川空港までの移動距離は約40キロほどです。ちなみにソウルを旅する際には金浦空港を利用するのが最も便利です。
[金浦空港と仁川空港の位置関係図]
金浦空港はソウル市江西区に位置する空港で、もともとは軍事空港として使われていましたが1958年に民営化されました。金浦空港からは国内線のほか、日本や中国、台湾などアジアの空港のみへ就航しています。
一方、仁川空港は仁川市の永宗島(ヨンジョンド、영종도)という島にある空港で2001年に完工。2017年には第2ターミナルが開業しました。仁川空港は世界各国へとを結ぶ航空路線があるということで、乗り継ぎをする方は金浦空港で飛行機を降りて、西にある仁川空港へ向かいます。
※金浦空港・仁川空港のそれぞれの特徴を、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
これとは逆に仁川空港に到着してから、韓国国内線(主に済州島行き)を利用する場合は、金浦空港まで行く必要があります。
仁川空港―金浦空港の最低乗り継ぎ時間は2時間30分となっていますが、ある程度時間に余裕を持っていたほうがよいでしょう。金浦空港から仁川空港の移動にあたっては、主に空港リムジンバスまたは空港鉄道を利用します。※コロナ禍でリムジンバスは運休している場合があります。
公共交通機関を利用するのが最も便利ですが、電車やバスに乗ることが不便に感じる方、重い荷物がある方はタクシーで移動するという方法もあります。
金浦空港到着後、仁川空港へ移動する交通費分の両替を!
まずは金浦空港到着後に、韓国国内で使うお金を両替する必要があります。滞在時間があまり長くない場合には鉄道・リムジンバスの交通費分だけ両替しておけばよいでしょう。タクシーはクレジットカードも使用可能ですが、念のため現金を用意しておくとよいと思います。
金浦空港から仁川空港の移動にかかる交通費は、鉄道では4,450ウォン、リムジンバスでは7,500ウォンとなります。厳密にはレートにもよりますが、よほど円安に傾いていない限り、1人あたり日本円で1,000円だけ両替しておけば、特に問題はありません。
韓国では空港内ではほとんどの場所でクレジットカードが使えます。空港近くの大型スーパーなどに行く場合でも、特に問題はないでしょう(まれに海外カードが使えない場所もあるのでご注意ください。)
金浦空港から空港リムジンバス、空港鉄道、それともタクシーで行くか?
金浦空港には国内線と国際線の2つのターミナルがあり、日本から到着する場所は国際線ターミナルとなります。
[金浦空港・国際線ターミナル]
以下はリムジンバス、鉄道に乗車する場合の比較表です。これを目安にご覧ください。
交通手段 | 所要時間 | 料金 | 備考 |
リムジンバス | T1:40分、T2:60分(時間は目安) | 5,000ウォン or 7,500ウォン(バスによって異なる) | 到着ロビーからすぐ乗れる・渋滞の可能性 |
鉄道 | T1:37分、T2:45分 | T1:3,850ウォン、T2:4,450ウォン(現金基準 ※1回用交通カード・デポジット500ウォン含まず) | 交通状況に左右されにくい・料金が安い |
タクシー | 約40分(時間は目安) | 45,000ウォン(通行料込) | 渋滞の可能性あり |
リムジンバスやタクシーは空港到着ロビーからすぐ乗れるので便利。電車は到着ロビーから7~8分かけて地下にある改札口に行く必要があります。
もし時間に余裕がある方は、金浦空港ロッテモールで買い物をするなどして、そのまま空港鉄道に乗車すると便利です。
●空港リムジンバスで移動
国際線到着ロビーを出るとバス乗り場があるので、そこから仁川空港に向かいます。
リムジンバスは複数の路線バス会社から運行されているので、日中などの通常の時間帯に到着する場合は、それほど待ち時間が生じることはないでしょう。
バス乗り場には空港行きのバス番号が書かれていますが、乗る際には仁川空港に行くバスなのか、乗務員に尋ねてから乗りましょう。
現金はバスによって異なりますが5,000ウォンもしくは7,500ウォンです。
●空港鉄道で移動
空港鉄道で移動する場合は、到着ロビーから地下に降りて通路を歩いていき、金浦空港駅へ向かいます。改札口まで7~8分かかりますが(動く歩道あり)、表示に従っていけば難しいことはありません。
きっぷにあたる1回用交通カードを購入します。券売機のタッチパネルには日本語ボタンがあるので、それを押すと、日本語で切符を購入することが可能です。(1回用交通カードはデポジットとして通常運賃に加えて500ウォンかかります。到着後に機械で返金されます。)
仁川空港方面行きの改札口から入場して、空港鉄道の一般列車に乗車し仁川空港まで行きます
●タクシーで移動
タクシーで移動する場合は、到着ロビーを出てタクシー乗り場から乗車します。仁川空港(Incheon Airport)と伝えれば、問題ないでしょう。移動時間は約40分、通常の料金は45,000ウォン(通行料込)となっています。
リムジンバス等と同じく渋滞に巻き込まれる可能性もあるので、時間に余裕をもって移動しましょう。
仁川空港には2つのターミナルがある
仁川空港には第1ターミナルと第2ターミナルがあり、第2ターミナルは第1ターミナルより、西寄りに位置しています。双方の移動はバスで15~20分ほどかかります。間違えないように確認してください。
[©Siqbal 仁川空港第1ターミナル]
仁川空港のサイトでは航空会社別にターミナルの検索が可能です。
仁川空港(ターミナル検索)
●仁川空港から金浦空港へ
国内線に乗り継ぐために仁川空港から金浦空港に向かう場合も、所要時間・料金等は上記の通りとなります。鉄道に乗車する場合、一般列車のみが金浦空港駅に停車するため、直通列車には乗らないように注意してください(仁川空港乗車時、改札口が異なります)。
せっかくなのでソウル市内に出て遊んでいこう!
「金浦空港から仁川空港への移動だけではもったいない!」とお考えの方は、ソウル市内で遊んで行くことも検討しましょう。ただし時間には限りがあるはずですので、空港鉄道で行ける範囲にとどめておくのが安心です。
弘大入口駅やソウル駅周辺で食事をしたり、買い物をしたりするのがよいでしょう。双方の駅にはコインロッカーがあります。
※空港鉄道沿線で遊ぶ場合は以下の記事をご覧ください。
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール