龍山(ヨンサン)は電子街も複合モールもあるターミナル駅~オタクの聖地となるか? | 韓国&韓国旅行 | トム・ハングル

電子街も複合モールもあるターミナル駅・龍山(ヨンサン)~オタクの聖地となるか?
 2018/04/30 吉村剛史(トム・ハングル)

龍山(ヨンサン、용산)は、ソウルを流れる漢江の北側にある街で、そのなかでも比較的漢江に近い場所に位置します。米軍の龍山基地や、外国人が多い梨泰院、日本人が多い二村も「龍山区」に属します。

とはいえ「龍山」といえば、主に龍山駅周辺を指します。龍山駅はソウル駅から地下鉄1号線で南に2駅。鉄道ターミナル駅でもあり、主に全羅道方面へと向かう高速鉄道や特急列車が発着します。


[龍山駅を西側から望む]

アジアを代表する電子街は龍山に!

龍山といえば、電子街が有名。駅の西側一帯は電子機器や部品などを専門に扱う商店が集まる建物があります。ソウル五輪の前に、鍾路にある世運商街から、電子機器のお店だけを龍山に移転させたことが電子街の始まり、とのこと。


[家電機器・PCが中心の量販店・電子ランド]

●龍山エリアで3000店舗以上が集結する電子街
小さな商店が集まって形成されており、龍山全体で3000店舗以上に及ぶといわれています。小売・卸売を行う店舗で構成されており、インターネット経由で購入できるものもあります。

駅西側に集まる電子商店街のうち、電子ランド(전자렌드)は、家電機器・PCなどの完成品がメイン。ソニン商街(선인상가)はコンピューター機器や部品が中心。そのほか、事業向けの機器が集まる元暁商街(원효상가)、照明や携帯電話、ゲームなどを扱う羅津電子ワールド(나진전자월드)といった建物があります。


[コンピューター機器・部品を扱うソニン商街]

●韓国の電子街の雰囲気
龍山電子商街には各フロアに小規模店舗が並んでいます。訪れた買い物客に声をかけてくるので、購入する気もなければ、ゆっくり見られないのも事実。購入する品が決まっており、相場を調べた状態で店員さんと話しつつ購入するなら良いでしょう。その場合でも韓国語は必須です。

最近の龍山電子商街は、閑散としているようです。もともと卸売を行っており、一般客が少ない商店街がある、という特徴はあるかもしれませんが、インターネットで買い物をする人が増えているためだともいわれます。

しかし龍山は立地もよい場所。今後はソウル市が主導となって、再生プロジェクトを行っていくのだとか。韓国でも日本の影響もあってか、オタク文化が少しずつ根付いていることもあり、今後の動きには注目したいところです。

龍山電子商街
電子ランドソニン商街

高級ホテル街・ソウルドラゴンシティが開業

2017年10月、龍山駅の西側の出口すぐのところに開業したソウルドラゴンシティ。「グランドメルキュール(Grand Mercure)」、「ノボテルスイーツ(Novotel Suites)」、「ノボテル(Novotel)」、「イビススタイルズ(Ibis Styles)」の4つの外資系ホテルが、40階建てのビル3棟に入っています。


[ソウルドラゴンシティ]

それぞれが3つ星ホテル、5つ星ホテルのような高級ホテル。駅前という立地であり、空港鉄道のあるソウル駅までは地下鉄1号線で2駅、地方へのアクセスも便利。

「龍山」という場所は観光ガイドブックにも載っていないことが多く、あまり馴染みはないかもしれませんが、ソウル観光の拠点とするにも適しています。

ソウルドラゴンシティ
公式ページ(日本語)

龍山駅周辺の地図

龍山駅周辺の地図を見てみましょう!駅の西側がソウルドラゴンシティと龍山電子街。東側がiParkモールがあり、出口から徒歩1~2分のところに地下鉄4号線の新龍山駅があります。その先が米軍基地です。


[龍山駅周辺の地図]

最近では大手化粧品会社アモーレパシフィックの社屋が龍山に移転してきてきたことや、駅周辺は空き地が多いことから、今後もまだまだ発展が見込まれます。

駅前一等地が売春地帯だった龍山駅前

龍山駅の東側は2011年まで駅前一帯は売春が行われていた集娼街でした。とくに朝鮮戦争期、人が集まる場所に自然的に集まっていったようで、ソウルでは清涼里駅、永登浦駅といった主要駅にこのような集娼街が形成されていきました。なんと龍山駅の駅前一等地です。


[龍山の集娼街の様子(2010年)]

2010年頃にここを訪れたときは「青少年通行禁止区域」と書かれ、目隠しが張られていました。なかを覗くとピンクの照明が煌々としており、女性たちが客引きをしたり待機していたのです。

しかし先進国として発展を続ける韓国。その都会のど真ん中にこのような場所があれば、撤去の対象になるのは当然のことといえます。主要駅近くでいち早く全廃したのが龍山駅でした。


[龍山駅の屋台街(2015年)]

撤去後には周辺の屋台が集まって営業していたようで、2015年には衛生上の観点からでしょうか、プレハブの簡易屋台街になりました。2015年末まで屋台街が運営されたあとは開発が進められ、この場所にビルが建つようになります。参考:龍山・屋台街(2015年末撤去)

龍山駅iParkモールはアニメ系にも注目の場所、聖地となるか!?

龍山駅のステーションビルでもあるiParkモール。ファッションモールだけでなく、映画館、免税店、電子専門店街などがある大型商業施設です。駅の正面から見える建物の裏側にも施設があります。


[iParkモール]

そして大型スーパーのEマートがあり、食料品などのお土産はココで。夜24時までオープンしており、日中に買い物できなかった方は、夜遅くに訪れてもよいでしょう。


[Eマート]

2017年12月にiParkモールがリニューアル。地上6階にキャラクターゾーンが設置されました。ここにアニメファン注目の日本発・アニメイトが登場。30坪弱のスペースでキャラクターグッズのみの販売。とはいえ、韓国限定と思われる商品もあったのでアニメ好きの方は立ち寄ってみましょう。

そのほか「ガンダムベース」や、「タミヤ プラモデルファクトリー」が入店しており、クールジャパンが韓国にも進出していることがうかがえます。


[アニメイト(龍山店)Facebook

そんなiPARKモールですが、休日になると多くの人が訪れます。近年郊外にも大型モールが増えていますが、ここは都会のど真ん中でありながら、かなり大きな規模の商業施設。食事に映画に、と1日を過ごせてしまいそうです。

時々龍山駅前ではイベントが行われていることもあります。ある日訪れたときは龍山駅前でタミヤのラジコンの大会が行われていました。


[タミヤアジアカップ 韓国予選]

このようにホビー系・アニメ系の要素も出てきた龍山。今後、秋葉原のような街へと変わっていくのでしょうか。

iParkモール
営業時間:10:30~20:30(ファッションエリア)、10:00~24:00(E-mart)※店舗により異なる
営業時間・公式ページ(日本語)

龍山駅のパラダイス・ドラゴンヒルスパ

龍山駅東側の1番出口を出て、右側には大きなゲートの「ドラゴンヒルスパ(Dragon Hill SPA)」があります。ソウルのチムジルバン(サウナ)のなかでも規模が大きく、プールやシアターなどもある7階建てのスパです。

韓国伝統サウナの汗蒸幕の種類が多様。クヌギ炭窯といったものや、塩サウナ、森林浴や氷の部屋などがあり、様々なスタイルで汗を流したり、休んだりできます。

料金は昼12,000ウォン、夜15,000ウォン。ときどき学生割引などのイベントを行っていることもあってか、私が訪れたときには20代前半の利用客が多くみられました。

という意味でも学生や若い社会人の方が楽しむにも最適。もし旅行中、雨の日にあたってしまった時、ここにきて一日過ごすというのもおすすめです。

ドラゴンヒルスパ
24時間営業・年中無休
料金:昼12,000ウォン(週末14,000ウォン)、夜15,000ウォン
公式ページ

龍山駅周辺のグルメは?お隣の三角地駅にあるテグタン横丁も!

龍山駅で食事をするなら、駅ビルに入っているお店に入るのもひとつの手。韓国にやってきたのだから韓国料理ということで、そのひとつの例として麦飯はいかがでしょうか。

●サウォレボリパプ(사월에 보리밥)
こちらのお店は龍山駅のアイパークモール4F、駅のコンコースを望む位置にある「サウォレボリパプ(사월에 보리밥、四月に麦飯)」というお店。麦飯のほか、山菜などのヘルシーな定食が並ぶ店。

金額は10,000ウォン(約1,000円)前後の定食メニューが中心で、麦飯定食(보리밥정식)は1人8,500ウォン。麦飯のビビンパのほか、味噌チゲ、キムチやその他おかずがついてきて、お手頃な値段で味わえます。


[麦飯定食(보리밥정식)]

ナムル類が青々しく、このお店の名前通り「四月に麦飯」と春を感じさせてくれました。

●三角地のテグタン横丁
三角地(삼각지)駅のすぐそばには、テグタン横丁があります。地下鉄4・6号線の三角地駅の1番、14番出口を出てすぐの路地に数件のテグタン(タラ鍋)のお店が並んでいます。龍山駅からは歩くと約15~20分ほどかかります。地下鉄4号線の新龍山駅から1駅電車に乗ってもよいでしょう。


[三角地]

テグタンは1人前9,000ウォン。注文すると、テーブルの上のコンロに鍋がセットされ、ぐつぐつと煮込まれ始めます。タラの切り身に白子、セリやもやしなどが入り、湯気のパワーに圧倒されます。


[テグタン]

辛いですが、タラの味がしっかり染み出て、みずみずしいセリで爽やかさが感じられます。龍山駅から歩いてでも、やってくる価値ありのグルメスポットです。

ターミナルビルでもある龍山駅を活用しよう!

龍山駅はターミナルビルになっており、建物を出なくても食事ができますし、駅直結のiPARKモールや、Eマートで買い物ができる場所。ソウル駅とともに漢北(※漢江の北)エリアの二大ステーションともいえます。

さらに電子街があり、最近は東京・秋葉原のような雰囲気も垣間見られる龍山。ホテルの宿泊地としてはもちろん、ぜひ韓国旅の通過点として立ち寄ってみてはいかがでしょうか。



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トム・ハングル(吉村剛史)

吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビューし、同年中央日報に掲載される。これまで文化センター講座、トークイベントでの発信も1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上を踏破。海外の常識をレポートする『海外ZINE』の韓国担当ライター、2018年2月号『散歩の達人』第2特集の取材・文を担当。同6月から韓国水産食品(K-FISH)広報サポーターズ。プロフィール・お問い合わせ






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