光州の観光地と化したフォトジェニックな住宅街~青春鉢山(パルサン)村・ペンギン村 | 韓国&韓国旅行 | トム・ハングル

観光地と化した光州のフォトジェニックな住宅街~青春パルサン村・楊林洞ペンギン村
 2019/06/01 改:2019/06/01 吉村剛史(トム・ハングル)

韓国の西南部にある光州(クァンジュ、광주)。ソウルからは約270キロ離れており、高速鉄道KTXでは約2時間のところに位置。人口約150万人の都市です。さて、「光州」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

1980年5月18日には光州事件という当時の軍事独裁政権と市民のあいだで武力衝突が起きた場所でもありますし、韓流ファンにはおなじみ東方神起のユンホの出身地でもあります。また2019年7月には世界水泳選手権が開催される場所でもあります。


[光州総合バスターミナル(U・SQUARE)]

ちなみに近年、韓国には各地に「フォトジェニック」「インスタ映え」するようなカラフルな街が増えていますが、光州にもそうした写真映えする街ができ、ひそかな話題を呼んでいます。

今回は光州にやってきたら、訪れたいスポットを2か所ご紹介します。※韓国でインスタ映えスポットが生まれた経緯などを知りたい方は拙著「インスタ映えが韓国の過疎地を救う? アート街化と別れる明暗」(海外ZINE)をご覧ください。

青春鉢山村(청춘발산마을)~避難民たちが集まった村

光州総合バスターミナル(U・SQUARE)からバスで7~8分ほどのところにある「青春鉢山村(청춘발산마을、チョンチュンパルサンマウル)」。住宅街でありながら、近年インスタグラマーたちに密かな人気を集めている町です。

この鉢山(발산、パルサン)という場所は、裏山が鉢を伏せたようなのような形状になっていることに由来する地名。かつては朝鮮戦争の避難民たちが集まって暮らした街で、このようなところをタルトンネ(달동네)といいます。参考:タルトンネ

タルトンネという街は「斜面に家々が建っている」ということで比較的劣悪な環境にあり、韓国では貧民街というイメージが強い場所。

そうした街を明るくしようと政府や自治体が主導となってプロジェクトが行われ、この青春鉢山村は2014年から再生事業が行われてきました。

1960年代近隣に紡績工場ができ、70年代~80年代は仕事を求めてやってくる人たちで活況だったようですが、90年代になり産業構造の変化で衰退へと向かいます。

2014年のプロジェクトは活気がなくなった町を再生しようという試みで、街に若い芸術家たちが集まって、このようなカラフルな街になったといいます。

帰り際にバスに乗ったところ、運転士が高齢の方に「最近カメラを持って、ここに写真撮りに来る人が増えましてねぇ」と話しかけていましたが、韓国各地にあるこのような街はインスタグラムの流行を予測していたのではないかと思えるほど、時代にあった姿を見せてくれています。

青春鉢山村へのアクセス
光州総合バスターミナル前からバス利用。
青春鉢山村(청춘발산마을)(韓国語)

ペンギン村(펭귄마을)~廃品アートの街

光州の中心街である忠壮路からは2キロも離れていない楊林洞(양림동、ヤンリムドン)には廃品アートの街があり、週末には観光客がこの町にやってきます。

この町は「ペンギン村(펭귄마을)」と呼ばれていますが、ゴミ捨て場になっていた畑に捨てられていたガラクタを並べ、そのことが評判がよく話題を呼ぶようになったのだとか。

「ペンギン村」という名前は、この街で暮らすとある高齢男性の足が不自由で、ペンギンのような歩き方をしていたことから、このように名づけられたといいます。参考:西日本新聞(2017年7月17日)

高齢化が進んでいた町でしたが、観光客が訪れることによりにぎやかになりました。

この住宅街には鍋や楽器、時計などのガラクタが並べられているほか、壁画も施されています。私が訪れたのはとある日曜日でしたが、子供連れの家族や若いカップルはもちろん世代を超えて、様々な人たちが訪れていました。

小さな商店では昔懐かしい駄菓子が売られていたり、子どもが喜ぶようなおもちゃが販売されていたりと、ふらっと訪れても楽しめるような街になっています。

韓国各地にあるインスタ映えする街からすると、少し地味な印象はありますが、レトロなものが好きな方にとっては楽しい街ではないでしょうか。

●ペンギン村へのアクセス
光州地下鉄南光州駅から徒歩約10分

光州を訪れたら、散歩がてらに立ち寄ってみたい街

光州を旅するときには、韓国現代史と人々の記憶に深く刻み込まれた光州事件についての歴史めぐりのほか、芸術の祭典・光州ビエンナーレを目当てに訪れる方が多いとは思います。

そのようななかでも一息つける街として、このような住宅街にふらっと訪れ「日常感のなかでの非日常感」を感じてみてはいかがでしょうか。


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