広蔵市場で古着を手に入れよう~ビンテージの旧製市場
吉村剛史(トム・ハングル)
2020/02/16 改:2021/06/14
広蔵市場(광장시장、クァンジャンシジャン)は、ソウルの中心部に位置する市場。韓国の本場の雰囲気で味わえるグルメが人気で、韓国旅行を特集する番組でよく取り上げられます。
市場内のお店や通路の屋台で食事をしたり、お酒を楽しんだりと、なにかと風情を感じられる市場です。参考記事:広蔵市場は温もりのあるソウルのローカル市場
そんな広蔵市場はもとはといえば、韓国の伝統衣装の韓服や反物を扱う市場。市場内にはそういったお店がたくさんあるのですが、実は2階・3階があり、そこには古着を扱う市場があります。言われてみないと気づかないほどで、古着市場があると漠然と考えているだけでは素通りしてしまうほどです。
[2・3階の古着市場の雰囲気]
広蔵市場では日本からやってきたバイヤーたちが古着を仕入れて、それを販売する人たちもいるほどです。
古着を購入する詳しいテクニックまではお伝えできないのですが、この記事では値切りなどの韓国の市場の基本的なことや、古着市場へのアクセス方法、そして観光客が訪れた場合の市場の楽しみ方をお伝えしたいと思います。
まずは古着市場へのアクセス方法からお伝えします。
広蔵市場内の古着市場への行き方は?
広蔵市場へは、地下鉄1号線の鍾路5街駅が最寄りとなります。7番出口、8番出口から出て市場内を歩いて散策したりするのもよいですし、地下街を歩いてみてもよいでしょう。また仁寺洞や東大門方面から歩いてきても10分前後です。
[広蔵市場の地図]
古着市場は広蔵市場の中央部の2・3階。1階はグルメ屋台や飲食店、塩辛などの惣菜店のほか、韓服や反物のお店が集まっています。「古着を買いに行く!」と強い意志を持って出かける方は問題ないですが、何かのついでに見ていこうと考えている人は、素通りしてしまいます。
広蔵市場には四方八方にゲートがあるので、あらゆる場所から入ることができますが、古着市場へのアクセスは鍾路3街駅(仁寺洞)方面から正面ゲートをくぐる場合が最もわかりやすいと思います。
韓国語では古着、ビンテージのことを「旧製(구제、クジェ)」といいます。海外ビンテージは「輸入旧製(수입구제・スイプクジェ)」となるので、その文字を探せばよいことになります。
[ハングルで구제시장(旧製市場)との表示]
このすぐそばに階段があるので、そこが入口となります。ここを上っていくと古着市場に入ることができます。
次に広蔵市場で古着を購入する際の基本的な事項をお伝えします。
広蔵市場の輸入古着市場の営業時間・システムは?
広蔵市場の輸入古着市場は、市場の営業時間としてはかなり短め。月~土は10:00~19:00、日は11:00~19:00です。できる限り早めに訪れて買い物を済ませておきましょう。
鍾路6街にある東大門総合市場もそうですが、東大門エリアのなかでも鍾路区内の市場は比較的早い時間に営業を終える傾向があります。
古着市場の入口には案内板があり、区画ごとにそれぞれの店が運営されている形で、それぞれの店舗ごとに古着を販売するというシステム。その数100店舗以上とのことで、ここまで店が集まっていると、お目当てのものは確実に見つかりそうです。
値切りはOK?偽物は紛れ込んでいる?
古着市場に入ってみると、薄暗くも温かみのある照明でそれぞれのショップが照らされています。ここにある古着店は100店舗以上とひしめきあっており、それぞれのお店に古着が詰め込まれてます。じっくり見ながら、お気に入りのものを探してみましょう。
このところ韓国の観光市場では値札をつけることが一般的になってきました。しかし広蔵市場の古着市場は昔ながらのローカルな市場のスタイル。そのため値札はついていません。「値札が付いていない」ということは値切ることも可能。そして現金で支払う必要があるので、必ず現金を準備していきましょう。
ブランドについては偽物が紛れ込んでいる可能性もあり、購入する人が判断する必要があります。偽物をつかまないことや、適切な値段を判断する目利きが必要になるので、各自の責任でご判断ください。
古着というものの特性上、値段はかなり幅があるため、思い切った値引き交渉もここではOK。しっかり交渉したほうがよいでしょう。値段に関してはお店の方のさじ加減で決まるので、最初の金額よりも意外にも安くなることがあります。
広蔵市場の古着業者の売場から
各店舗が運営するインスタグラムを見てみましょう。#광장시장구제 #광장시장수입구제 などのハッシュタグを検索すると表示されますが、実際はそれが広蔵市場内の店が運営しているものではないものが多く紛れ込んでいます。
以下で紹介するものは、実際に広蔵市場に実店舗がある店のインスタグラムです。どの店が良いかを紹介するものではないので、これらは参考までにご覧ください。
●ピンテージショップ・カンジ(빈티지샵 간지)広蔵市場1475号
●Bro 広蔵市場1495号
●トルボネ(털보네)広蔵市場1489,1490,1548号
このような店舗があります。とにかくお店の数が豊富なので、ここを訪れれば何でも揃うといったところです。ぜひそれぞれの目利きで掘り出し物を探してみてください。
古着の買い物を楽しんだ後は、市場のグルメもおすすめ
広蔵市場を古着の買い物を目当てに訪れるのも良いでしょう。市場をより楽しみたい方は、1階を回ってみることをおすすめします。
市場の屋台は風情を感じられるだけでなく、日本ではなかなか食べられないユッケもあれば、鉄板の上でジュージューと焼くチヂミなども味わえます。食品類では塩辛や乾物なども販売されているので、広蔵市場の雰囲気を存分に満喫してみてください。
※広蔵市場について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
※この記事は2019年11月13日に公開した内容に加筆、再公開したものです。
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール