大邱(テグ)・東丘市場で、韓国式刺身丼
 2011/07/30 改:2015/06/13 吉村剛史(トム・ハングル)

「また乗り間違えたか…」
韓国の路線バスに乗るときはなにかとハプニングが多い。
目的地とは反対方向へ行くバスだったり、降り間違えたり。

慌ててバスを飛び降ると、目の前にはモーテルが。
もう19時を回ろうとしている。
偶然見つけたこのモーテルに泊まることに決めた。

そこでしばらく休んだのだが、
地元の食堂の味を求めて、一旦外に出ることにした。
雨がぽつぽつと降り始めたので急ぎ足である。

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10分ほど歩いたところで右手に「東丘市場」の看板が目にとまる。
21時近くにもなるとシャッターが閉まっている店も多く、
煌々と光る看板がひときわ際立って見える。

少し奥へ入っていくと…
ドームのような屋根をしたホールのまわりにはいくつかの食堂がある。
その一角にある刺身店の垂れ幕に目をとめた。

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フェトッパプ(회덮밥・刺身丼)5000ウォン!

韓国の刺身店といえば、魚が丸ごと一匹さばかれ出てくるため、
どうしても1人では食事がしづらい。けれどもフェトッパプなら心配は要らない。
しかも値段も手ごろ。これなら安心してお店に入ることができる。

お店には3人のおじさんがソジュ(焼酎)を酌み交わしている。
アルコールの強いお酒を飲んでいる光景というのは気持ちよく見える。
一度に喉がカーッと熱くなる様子は見ていても爽快なのだ。

韓国人が辛いものを食べたときに
「シウォナダ(涼しい、気持ちが良い)」と表現するがそれはソジュにもあてはまる。
ソジュを飲んでいる様子を傍から見ていてもその感覚がわかる気がする。

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しばらくしてフェトッパプが出てきた。
ご飯のうえにはしその葉、そしてボリュームのある白身魚が盛られていて、
最後に海苔がまぶされている。

それにチョコチュジャン(酢とコチュジャンを混ぜたもの)をかけて、
ピビンパのようにしっかりかき混ぜて食べるのである。

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そして一緒についてきたのがメウンタン(魚の辛いあら鍋)である。
慶尚道の食べ物は一般的に辛いと言われているが、そのせいなのだろうか。
ピリッと刺激的な味とスープの熱さに夏の暑さが加わる。汗をふきふき食べていた。

そんな唐辛子のパンチの効いた辛さがだんだんとやってくるが
その合間に魚のだしの旨みをしっかりと感じとることができる。

旅行をすると、ついついガイドブックに頼りがちになってしまう。
しかし、あてもなくただ歩いているだけでなにか新しい発見があるはずだ。
人々の生活の場であるシジャン(市場)で安くて美味しいグルメを探してみるのも面白い。



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トム・ハングル(吉村剛史)
吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。31歳。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビュー、その後韓国旅行、語学Webの編集・ライターを経て、文化センター講座、トークイベントでの発信も。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上を踏破するなど、地方にも関心が高い。平昌五輪開催の江原道公式ブログにも寄稿中。プロフィールお問い合わせ


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