釜山・富平カントン市場の夜市へ
 2016/07/16 吉村剛史(トム・ハングル)

釜山港にもほど近い南浦洞(ナンポドン)エリア。釜山の観光の中心地としてにぎわうこの周辺には、チャガルチ市場をはじめ、釜山国際映画祭の英語名を冠したBIFF広場がありますが、この周辺にある市場が近年、注目を集めています。

2013年に富平カントン市場で韓国初となる夜市がスタート。2014年には隣にある国際市場を舞台にした映画、『国際市場(邦題:国際市場で逢いましょう)』が韓国で1000万人を動員する大ヒットとなり、スポットライトが当てられました。今回は富平カントン市場の夜市を見ていきます。

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開港期からの歴史をもつ釜山カントン市場

富平カントン市場(부평깡통시장)は、「120年の歴史を誇る」とされ、歴史ある市場です。1876年の江華島条約(日朝修好条規)により、朝鮮の港が開港。そのころに市を成したのが始まりだとされています。

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当初から日本人が訪れ「韓日市場」と呼ばれていた時期もあったといいますが、日本統治時代に公設市場化されます。

釜山のグルメに「おでん」がありますが、やはり日本から流入によるもの。それは市場と同じく、釜山開港以降のことでしょう。

市場の「カントン」とは韓国語で「缶」の意味。朝鮮戦争後、駐留する米軍から流れ込んだ缶詰類が取引されたことから、この名前が付くようになりました。

国際都市、釜山ならではの夜市

夜市は午後7時半からスタート。主要観光地から近いこともあって、多くのお客さんでにぎわいます。市場のメインストリートの両側には店があり、中央にはずらりと屋台が並びます。

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もともと通路はあまり広くなく、左右が一方通行になっています。混雑時には立ち止まったり、写真を撮ったりするのも難しいくらいです。

外国からの文化と親和的な土地柄だということもあってか、外国人の出店者も多いだけでなく、韓国のほかの地域では見られないユニークな食べ物もたくさん。

ケバブのほか、パンスープ、蒸し餃子、そのほか東南アジアの食べ物など、韓国の屋台にしてはエキゾチックな印象も感じられます。市場では食べ物屋台だけでなく、衣類や靴類なども販売されています。

国際色豊かな夜市、釜山の夜が楽しめる富平カントン市場。夜に南浦洞エリアを訪れたときには、ぜひ立ち寄ってみてください。

●富平カントン市場
アクセス:釜山地下鉄1号線チャガルチ駅から徒歩約10分。
夜市:19時30分~24時(年中無休)

周辺のナイトスポット

夜市でにぎわう富平市場(プピョンシジャン)の屋台で食べ歩くのも楽しいですが、このあたりには夜に楽しめる飲食店も多いのが特徴です。

●屋台通り
BIFF広場の軽食屋台から続く通りには酒飲み屋台も出店。屋台の冷蔵ケースに入った刺身や、果物などをつまみにお酒が飲める屋台が並んでいます。

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屋台に立つアジュンマ(おばさん)たちは、観光客とわかると声をかけてきます。ショーケースに入ったなかから刺身を選ぶと、取り出してさばいてくれます。一点盛り!

わさび醤油をつけて食べるのもよいですが、韓国では刺身との組み合わせに一般的な酢コチュジャン、さらにここでは焼肉のようにごま油と塩、サムジャンまでついていて、ブドウやミニトマトといった季節の食べ物と一緒に味わえます。

もちろん昨年、2015年に話題となったフルーツ焼酎も用意されています。

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●富平洞チョッパル通り
近くにある富平洞チョッパル(豚足)通りでは、冷菜チョッパル(냉채족발)が有名。キュウリやニンジン、キクラゲなどの冷菜とともに提供されるチョッパル。

これらの店はお酒のおつまみでもあり、深夜まで営業している店や、24時間営業のお店もあります。

富平カントン市場の夜市を楽しむのはもちろん、周辺の飲食スポットにも注目したいところです。

夜市のムーブメントは全国に波及。

富平カントン市場の夜市が好評だったためか、夜市の流れは全国的に広がり、観光客の多い全州の南部市場、2016年には大邱の西門市場のほか、ソウル市が夜のイベントとしてナイトマーケットを開くに至りました。

市場を活性化させようという取り組みには注目したいところですし、夜市が韓国の新たな夜の文化として定着するかにも期待がかかります。関連記事:韓国で夜市(ナイトマーケット)が熱い!


記事に関連するエリア情報はこちら:南浦洞・光復路釜山


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トム・ハングル(吉村剛史)
吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。韓国旅行・地方旅の総合発信者。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビュー、その後韓国旅行、語学Webの編集・ライターを経て、講座、トークイベントでの発信も。これまで韓国100市郡以上を踏破。平昌五輪開催の江原道公式ブログにも寄稿中。プロフィールお問い合わせ


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