韓国旅行でWifiを最も安く手軽に利用するには!?~Wifiカード
吉村剛史(トム・ハングル)
2015/10/02 改:2019/10/05
インターネット時代の旅に欠かせないものといえば、Wifi。「韓国の旅でWifiを利用したい!」けれども仕事ではないし、常時つながらなくてもいい。Wifiルータをレンタルするまでもない、時々さくっと検索できればいい。
そんな方におすすめなのがWifiカード。プリペイド式でカードを購入し、街中にある通信業者のWifiを利用してインターネットを楽しむ、というシステムです。
ここでは韓国のコンビニで買えるプリペイドWifiや無料の公衆Wifiの情報をお伝えします。
さすがはインターネット大国、韓国のWifi事情
本題に入る前に、韓国のWifi事情を簡単にまとめます。韓国では2010年に大手通信会社のKT(Ollehのサービスを提供している会社)が、全国の地下鉄の駅にWifiの設置をスタート。その後車内にも広がります。参考:WoW!Korea
ソウル市では「スマートソウル2015」を打ち出し、2015年までにソウル市内のすべての場所をフリースポットにする、という計画を打ち出しました。参考:韓国観光公社
●ソウルではどの程度、Wifiを使えるか!?
2015年夏現在、ソウルの街中ではかなり広い範囲でWifiが利用できるようになりました。「すべて」とは誇大広告気味かもしれませんが、街中であれば少し歩くと、無料もしくは有料の公共Wifiの電波を拾うことができます。
[提供:pixabay]
また、ソウル地下鉄の車両にもWifiルーターが設置されており、電車の走行中にもWifiが利用できます。インターネットに接続ができるのは、列車が地下にいるときのみ。駅では利用できます。
●地方では使えるか!?
地方で利用できる場所はまちまちですが、都市部や市街地はかなり広い範囲で利用できます。ただし山間部などではバスターミナルに戻ったときに使える、というくらいに思っていたほうが無難でしょう。
また、地方によってはバスの車内にルーターが設置されているケースもあります。大田や釜山のバスの一部には、TWifiのルーターが設置されていたりもします。
Olleh(オルレ)とT wifi(ティーワイパイ)が大手
街中を歩いていて、最も多いのはOllehとT wifi。どちらも有料サービスですが、このどちらか一方、もしくは双方が最も安定して電波を拾うことができます。
ちなみに有料サービスのなかでも、外国人観光客にとってもっとも使いやすいのがOlleh(オルレ)のWifiサービスです。主にコンビニにてWifiカード、またはWifi利用券を購入して接続する仕組みになっています。参考:Olleh(日本語)
T wifi(ティワイパイ)は、インターネット上で携帯電話の少額決済(韓国で携帯電話契約者のみ)、またはクレジットカード番号を入力し決済したのちに利用する仕組みです。
2015年夏ごろ、T wifiを英語サイトを通しての利用を試みたところ、「準備中」との表示が出ました。観光客はまだ使用しにくい、というのが実感です。今後の行方を見守りましょう。Twifi(韓国語)
●比較表
通信会社 | 料金 | カバー範囲検索 | 備考 |
Olleh(オルレ) | 1時間:1,100W、1日:3,300W、4日:9,900W | Olleh zone | カバー範囲が広い、日中英対応。コンビニ決済、(オンライン決済、4日券×) |
T wifi(ティワイパイ) | 3時間:1,000ウォン、1日2,000ウォン | Twifi zone | 料金が安い、英語対応、クレジット決済 |
Olleh(オルレ)は1時間1,100ウォン、3時間3,300ウォンですが、T wifiは、3時間1,000ウォン,1日2,000ウォンという低価格で利用できる点はメリットです。
利用できる範囲もやはり、ソウルではOllehのほうが広いように感じます。釜山ではT-wifiのほうが早く普及したようですが、近頃Ollehが追い付いてきたようです。あくまでも実感ベースであることをご了承ください。
前述したとおり、T wifiは外国人観光客に対する環境はまだ整っていないため、2015年現在はOlleh(オルレ)を使うのがおすすめです。T wifiの利用は将来的に検討したいところです。
韓国で無料Wifiを利用するには!?
Ollehの利用方法を解説する前に、無料Wifiについても触れておきます。
●韓国の無料Wifi事情
●iptime
韓国では無料のWifiも普及しています。全国的に最も使えるのはiptime(アイピータイム)。
一度iptimeに接続し、Wifi機能をOnにしておくと意識せずとも必ずどこかで拾っている、というほど頻繁に拾える電波です。ちなみにanygateも無料のため、誰でも利用できます。
●Free U+ZONE
また「Free U+ZONE」という無料サービスもありますが、こちらは韓国の携帯電話を入力する必要があります。観光客にとっては比較的利用しにくいWifiとなっています。韓国在住者の方は使ってみてください。
あくまでも無料のため、実感的に弱く繋がりにくいことが多いのはネックです。またセキュリティー等はご自身の責任でご利用ください。
●カフェでWifiを利用する。
街中のカフェや大手コーヒーチェーンでWifiを利用するのもひとつの手。たいていの場所はWifiがつながります。パスワードは店内に貼ってあるか、店員の方に尋ねるとパスワードを教えてくれます。
複雑な数字ということもあるので、軽くメモできるように紙とペンを持っていくと慌てることはないでしょう。
Olleh(オルレ)Wifiカードを購入してみよう!
さっそくOllehのWifiカードを購入してみましょう。コンビニにて買うことができます。
セブンイレブンやCUなどほぼすべてのコンビニで販売されています。買い方は2通りありますが、店によって異なります。
[Wifiカード]
Olleh(オルレ)のWifiカードは、1時間券:1,100ウォン、1日券:3,300ウォン、4日券:9,900ウォンで購入可能です。4日分がお得でおすすめです。
[Wifi利用券]
※当初はレシートタイプの有効期限が7日間でしたが、現在は購入日から1年となっています。また、発売当初、2012年10月頃はカードの存在を知らない店員もいましたが、現在ではよく知られているサービスです。
1.店頭に置かれているGoogle Playなどのプリペイドカードとともに、カード式のタイプが陳列されており、レジに持って行って購入する。
2.レジで店員の方に話し、領収書(レシート)タイプの、Wifiカードを購入する。
店員の方に尋ねるとき、注意しなければならないのは発音。Wifiは「ワイパイ(와이파이)」という必要があります。「ワイパイ カードゥ ジュセヨ(와이파이 카드 주세요)」といえばOK!
ただし「Wifiカード」というと「うちはカードがないよ」と言われる場合もあるので、注意。その場合は「Wifi利用券(ワイパイ イヨンクォン、와이파이 이용권)」と、伝えましょう。
もしくは事前にメモしておいた紙やWifiの接続画面を見せればよりスムーズです。
Olleh(オルレ)Wifiの接続方法
まずはOllehWifiに接続します。
ブラウザを開くと、上の写真の画面が開くので、Prepaid Wifiのほうを選んでください。言語は選べるようになっており、日本語もあります。
レシートの下部に書いてあるPinコード、そして名前(英文)と、E-mail、パスポート番号を入力しボタンを押せば完了です。
1時間券、1日券であれば登録した時間から計算されます。4日券の場合は、1日ごとにPINカードを入力する方法か、4日連続で利用する方法かを登録時に選ぶことができます。前者であれば、2泊3日の旅行の場合でも、1日分は次回の旅に残しておく、ということが可能です。
●複数の端末で利用できる!?
パソコンやスマートフォンなどの複数の端末で利用したい場合、その都度、PINコードを解除、再登録することで対応できます。2台同時に接続、ということはできないため、ホームページ上で、変更の手続きを行ってください。
また、残り時間の確認もサイト上で可能です。Olleh wifi
しかし旅の途中、時々使えればよい、という方には従来通りおすすめできます。
現地でスマートフォンを駆使したい場合、プリペイドSIMもおすすめ
日本と同じようにスマートフォンを駆使したいという方は、プリペイドSIMを購入するのもよいでしょう。
無料Wifiよりも少々値段が高いのはデメリットですが、安定した通信が利用できます。韓国でプリペイドSIMを使おう~これでWifiいらず
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インターネットはホテルで使えれば十分、外で全く使わない、という方は必要なとき無料Wifiを拾って対応するのがよいかもしれません。
ただ、市街地で観光を楽しむ一般ユーザーの方は、OllehもしくはT wifiのような有料サービスを一つ登録しておくことをおすすめします。
一方、インターネットが常時必要、安定性重視、という方はレンタルルーターを借りるのが良いと思います。韓国の空港でレンタルをするか、日本国内のWifiルーターレンタルサービスを利用されるのが無難かと思います。
また、近年ではプリペイドSIMを使う人も増えています。インターネット大国ならではのWifiを十分に活用した旅をお楽しみください。

吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール