韓国ではマッコリも値上げ、しかし…
吉村剛史(トム・ハングル)
2014/05/28 改:2016/07/21
韓国では庶民的なお酒、と知られているマッコリ。マッコリにも値上げの波が押し寄せています。5月25日付の「韓国経済」によると、米価格が2~3倍に上昇したことを受け、ソウル濁酒・麹醇堂がマッコリ価格を10~20%を値上げするとのことです。
韓国に頻繁に旅される方は感じているかもしれませんが、日に日に物価が上がり続けています。数年前の話ですが「日本はデフレで物価が下がっているよ」と、韓国の方に伝えたら「物価が下がることがあるんだ」と言われました。
80年代前半はチャジャンミョン(ジャージャー麺)が500ウォン、600ウォンだった、と聞きますから、きっと値上げばかり見てきた人が多いのでしょう。食堂の値段を見ると、本来の価格表の上に数字を貼り重ねているのをよく見ます。さて、日本の観光客にとっては円安に加えて、物価上昇も多少のマイナス要因。
もちろんショッピングもよいですが、メリットが薄いそんなときこそ、文化観光や地方など、新たな場所を旅してみるのもよいかもしれません。
<韓国旅行ひとこと>
数年前ですが「不況とともにマッコリの売り上げが上昇している」という記事を見ました。日本人旅行客がコンビニで購入するのもその要因の一つだったようですが、さらに失業者が増えるとマッコリを買って山登りをする人が増えるからだそうです。
話としては興味深いのですが、それだけ「庶民のお酒」という印象が強いのでしょう。また、私がツイッターでマッコリの話をすると、日本の女性の方からは旅行中に「外では酔ってしまいそうでホテルで飲んでます」「いつもひとり旅なので、コンビニで買って部屋で飲みます」という声も結構多いのです。
旅行者にとって、100ウォン、200ウォンの差はあまり気にならないかもしれませんが、韓国では物価上昇もじわじわときています。それでも750mlのマッコリが1350ウォンで買えるのですから、まだまだ魅力的!かも?
<参考記事>
「赤字の中、価格上げるマッコリ業界、なぜ?」(2014年5月25日 韓国経済/韓国語)
「登山客と日本人観光客のおかげ コンビニでマッコリが人気(2009年3月5日 中央日報)
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール