ソウルで安く泊まれる「睡眠カフェ」はアクティブ派の味方!?~汝矣島・タンジャム(단잠)
吉村剛史(トム・ハングル)
2018/12/13 改:2019/10/01
2~3年前から韓国で「睡眠カフェ(수면카페、スミョンカペ)」なるものが登場し、一定の人気を集めています。これは主にビジネス街にあり、企業などでハードに働く人たちが、休憩のときに軽く仮眠をとるためのカフェです。
睡眠カフェはリクライニングシートや簡易的な仕切りがあり、場合によっては飲み物も販売する形態のお店です。深夜営業をしているお店もあり、そのような店舗では、旅行客が使うという方法もあるのではないかと思い、実際に汝矣島の睡眠カフェ「タンジャム(단잠)」で夜を明かしてみました。
韓国人の睡眠時間は世界一短い!日本もそれに次ぐ短さ
このようなカフェができた背景を見てみましょう。2014年のOECDの調査によれば、韓国人の平均睡眠時間はOECD29か国中、最下位の7時間41分。ちなみに28位が7時間43分の日本です(他の国では8時間以上のところが多い)。
日本もそうですが、韓国でも労働時間や通勤時間が長く、「寝る時間が少ない」ということから、このようなカフェの需要があるのでしょう。
汝矣島の睡眠カフェに実際に行ってみた!
タンジャムがある場所は、地下鉄5号線、9号線の汝矣島駅から歩いて5分ほどのところにある雑居ビルの4階。汝矣島といえば、汝矣島公園も有名ですが、証券取引所などがある金融街であり、ビジネス街です。
ビルの4階にエレベーターであがり、お店に入ってカウンターで受付を済ませます。
[タンジャム(단잠)の入口]
気になる料金形態は下の写真にあります。ネイバーの店舗情報を確認したところ、2018年12月に料金が改訂になっており、現在はリクライナー1時間7,000ウォン、飲み物込みのマッサージチェアが1時間13,000ウォンとなっています。
この金額だと少しお高め、とも思えるのですが、なんと10時間のプランも用意されており、それが比較的リーズナブル。昼夜ともに18,000ウォン(約1800円)です。10時間のプランが使える時間は、昼が午後2時~深夜12時、夜が午後10時~朝8時となっています。
夜に泊まるために訪れるなら、22時以降に来ればよいことになります。10時間滞在できれば、ぐっすり寝られるはずです!または旅行中の昼間「どうしても眠くて仕方がない」という人が立ち寄り、パワーナップをしてもよいかもしれません。
リクライニングシートがとても快適!
専用のスリッパに履き替えて睡眠スペースに入ってみると、なかは薄暗くなっており、リクライニングシートが置かれ、黒くて薄いカーテンで仕切られています。
リクライニングシートに寝そべってみると、身体にフィットするようで、とても寝心地がよく、ぐっすり寝られます!シートは備え付けのリモコンで上下するようになっています。
それぞれのシートにはテレビがついており、ヘッドホンもあります。Wifiも完備。さらに充電も可能。手元では明かりもつきます。ただしカーテンが薄いので長々と明かりをつけるのは迷惑になるかも。
[寝心地のよいリクライニングシート]
実際に中の様子が気になる方は、こちらの動画をご覧ください。女性が利用している様子が映されています。
睡眠カフェは仮眠をとるための場所なので、個室に鍵がかかるというものではありません。貴重品はロッカーに入れておけるようになっています。小さなキャリーケースくらいなら持ち込んでも問題ないでしょう。
あくまでも「睡眠カフェ」という扱いなのでシャワー設備もありません。銭湯に行ってからここを訪れてもよいでしょう(汝矣島には銭湯があります、ただし夜は早く閉まる可能性あり)。歯磨きなどはトイレの洗面台でする、ということになります。
[飲み物、食べ物のメニューもある、料金は改訂されています]
店舗:タンジャム(단잠)
営業時間:24時間営業(月曜日朝8時~)
ソウル特別市永登浦区汝矣大方路65ギル20
※日曜日は21時で終了、つまり日曜日~月曜朝までは休業
※その場にいた店員の方にはブログ掲載をする旨、一言伝えています。
動画よりも詳しく知りたい方は、店舗の公式ページからご確認ください。参考:단잠(タンジャム)・店舗ページ
韓国旅行で安く泊まる手段として。アクティブ派のあなたに
汝矣島にあるタンジャム(단잠)と同様の形態の睡眠カフェで、深夜営業をしているお店は江南駅近く(駅三洞)にもあります。ただしこちらのお店は、深夜帯は平日のみ営業です。あくまでもビジネス向けということでしょうか。
クルジャム(꿀잠)
ソウル市江南区テヘランロ6ギル26
営業時間:月~土24時間、日曜11:00~21:00
クルジェム(Naver予約ページ)
韓国旅行で安く泊まる手段としてご紹介した睡眠カフェ。ライブや買い物などで深夜遅くまで移動し、滞在時間が長くないのでホテルに泊まるのはもったいないという方は、このような睡眠カフェを利用してみてもよいのではないでしょうか。
- 韓国旅行に役立ちそうならシェア→

吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール