COMMON GROUNDだけじゃない!カラフルさに心躍るソウルのコンテナモール
吉村剛史(トム・ハングル)
2019/03/19 改:2021/01/19
近年壁画村やカフェなどお洒落なスポットが多いことで、10代や20代からも注目を集めている韓国ですが、ソウルに住む若者たちが余暇を過ごす場所として、食事をしたり、買い物を楽しむ場所としても人気のあるのがコンテナモール。
2015年4月に建大入口駅近くに「COMMON GROUND」という韓国最初となるコンテナモールができて以来、ソウル市内には同様のモールがいくつか登場しています。
カラフルで色鮮やかなことから写真映えする場所としても人気が高く、とくに週末になると若い女子のグループや、腕を組んで歩くカップルたちの姿でにぎわいます。
コンテナモールとは、どんなものか?
カラフルでスタイリッシュな印象が感じられるコンテナモールですが、鉄筋コンクリートの建物よりも建設期間が短いため、建築費が安く済むということから合理的でもあります。強度にも遜色がないようですが、断熱性という面でデメリットがないわけではないようです。
またコンテナモールが新しい形のスタイルであったことから、デザイン的にも好まれるだろう、という考えもあったのではないかと思います。
そんなソウルのコンテナモールを実際に歩いてみていきましょう。
韓国のコンテナモールの先駆け・建大入口「COMMON GROUND」
韓国初となるコンテナモール、「COMMON GROUND(コモングラウンド)」。学生街である建国大学校の近く、通称「コンデ(建大)」エリアに建てられており、2015年4月にオープンしました。
建大入口駅近くのファッション通り、建大ロデオ通りにあるということも、街の雰囲気に溶け込みやすかったのではないでしょうか。ここにはコバルトブルーのコンテナ、約200個が積み上げられており、約5か月の建設期間を経て完成しました。
「COMMON GROUND(コモングラウンド)」は、女性アイドルグループSISTAR(シスター)の「SHAKE IT」のミュージックビデオの撮影でも使われるなど、建物のスタイリッシュさも受け入れられたのではないでしょうか。
コンテナモールの中に入ってみると、天井はパイプが見えて簡素な造りになっていますが、薄暗くも感じられる空間に、あたたかな照明がつるされています。
韓国発のオンラインショップやインディーズブランドが数多く、韓国スタイルのアイテムをゲットするなら、ココを訪れるのがよいのかも。オンラインショップのポップアップストアが開かれたりもするので、注目しているブランドがあればお見逃しなく!
敷地内にはフードトラックのほかテントが集まっており、屋外で軽食も楽しめるほか、ここでイベントが開かれたりもします。
COMMON GROUND
営業時間:11:00~22:00(無休)
URL:COMMON GROUND
地下鉄2号線・7号線建大入口駅から徒歩2~3分
市民の憩いの場・ソウルの森の隣「UNDER STAND AVENUE」
市民の憩いの場である「ソウルの森」の隣に位置する「UNDER STAND AVENUE(アンダースタンドアベニュー)」。こちらは2016年の夏にオープンしたコンテナモールです。
コンテナの数は116個。細長いスペースにコンテナが配置されており、デートを愉しむ若者たちがここを行き交います。特に週末はカップルが多いという印象。こちらは一色だけでなく様々な色のコンテナが配置されカラフルです。
建大の「COMMON GROUND」はファッションモールという印象が強いのに対し、「UNDER STAND AVENUE」はデザイナーズ商品などがギャラリーのように並べられています。また、若手起業家を支援するようなサポートもあるといい、単にショッピングだけのコンテナモールとはいえない空間です。
「ソウルの森」という公園の隣に位置する、というこの立地。そして近年町工場のリノベーションでお洒落カフェが増えている聖水洞だからこそ、散歩がてら気軽に歩きたいコンテナモールです。
UNDER STAND AVENUE
アクセス:地下鉄盆唐線・ソウルの森駅3番出口から徒歩2分
UNDER STAND AVENUE
ソウル北東部・倉洞のコンテナモール~プラットフォーム倉洞61
地下鉄1号線と地下鉄4号線が交差するソウル北東部の街、倉洞(チャンドン)。東大門駅から地下鉄で約20分というソウル郊外に位置する町です。もともと文化施設が少なかったこのあたりに、2016年初夏、コンテナの複合施設がオープンしました。
その名も「プラットフォーム倉洞61」。住宅が多い倉洞駅前一等地に立っているこのモールは、青、赤、緑、黄のコンテナが比較的コンパクトに積み上げられており、カラフルな印象が目に留まります。
先に紹介したコンテナモールはいくらかショッピングスポットとしての認識がある一方で、それぞれのコンテナの色ごとに役割が分けられており、赤コンテナはコンサート会場で、ミュージカルなどが行われたりすることもあります。またギャラリーもある芸術的な空間であり、ライフスタイルのエリアではレストランで食事をすることもできます。
TWICEのミュージックビデオ、SIGNAL(シグナル)の撮影が行われた場所でもあります。カラフルであり、ポップなイメージがマッチしたのかもしれません。
この地域が文化的に不毛な場所であることから、ソウル市の支援のもとで建てられた施設。テナントやイベントなどでの使用も随時募集が行われていたりします。地域住民のためでもある複合文化空間が、こうした流行を取り入れた施設であるという点で、興味深いところではあります。
プラットフォーム倉洞61(플랫폼창동61)
アクセス:地下鉄1号線、4号線倉洞駅近く
営業時間:11:00~23:00
プラットフォーム倉洞61
ソウルの各地にあるコンテナスポットを訪れてみて!
ソウルにコンテナモールが出来てからしばらく経ったこともあり、若者たちを中心とする週末スポットとして定着してきました。旅の途中に実際に訪れて、その雰囲気に浸ってみてはいかがでしょうか。
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール