韓国の地方空港発着の旅は、航空券が安く十分楽しめる~大邱・清州・務安
 吉村剛史(トム・ハングル)
 2019/08/22 改:2019/10/02 

韓国にはぜんぶで8つの国際空港があります。なかでもソウル(金浦、仁川)、釜山(金海)、済州の4つの空港の近郊地域には見どころも多く、韓国旅行ビギナーの方でも充分楽しめるような都市です。

しかし地方都市への旅となると、主要地域に比べると、観光地のインパクトに欠け、情報もさほど多くないのが実情で旅に出るのをためらってしまいがちです。

この記事では、近年新規就航が増加している韓国の地方空港をより活用してもらうべく、地方空港発着の旅を提案したいと思います。

地方空港の大きなメリットは、価格が安いこと!

韓国行きの航空券のなかでも、ソウル行きの飛行機は人気が高く、全体的に飛行機の金額が高めです。一方で地方行きの航空券はとにかく安いのが魅力だといえます。

日程にもよりますが、大邱、清州、務安(光州)行きの飛行機で、平日の日程であれば、往復・燃油サーチャージ込みで、1万円を切ることすらあります(釜山行きも同様に安いことが多いです。)

地方都市でも食事や買い物は十分に楽しめる!

大多数の人は、ソウルや釜山に行くほうが友人・知人には会いやすいでしょう。しかし友達に会う目的ではなく、ご飯を食べたり、お酒を飲んだり、カフェに出かけたりというように、「とにかく韓国で過ごしたい!」という方には、地方空港発着の便もおすすめです。

「韓国の大手コスメショップで買い物がしたい!」「韓国のダイソーで買い物をしたい!」といったような目的であれば、大邱、清州、光州のような大都市ではソウルに出かけるのと、何ら変わりがないでしょう。

以下では大邱・清州・務安空港を利用した地方都市旅行をご提案します。

大邱の中心街に近いコンパクトな空港~大邱(テグ)国際空港

大邱国際空港(대구국제공항)は、韓国第3の都市・大邱広域市にある国際空港。日本からは東京(成田)、大阪(関空)、福岡からの路線が就航しています。


[大邱国際空港 ©LERK(CC-BY-SA 4.0)]

大邱国際空港からは東大邱駅、大邱駅のような市内中心部へは、市内バスを利用すると出国ゲートを出てからトータルで約20~30分で移動可能、ほかのどの空港よりも市内中心部へのアクセスが良好です。

東大邱駅までのアクセス方法
空港向かいバス停から101番、401番、急行1番バス乗車(約25分)
大邱駅まではタクシーで約10~15分、7,000ウォン~8,000ウォン程度

大邱の中心街・東城路(동성로、トンソンノ)

人口250万の韓国第3の都市、大邱(대구、テグ)。その中心街といえば、東城路(동성로、トンソンノ)。大邱駅の前から続く大邱随一の繁華街です。ソウルであれば、釜山の西面に相当する大通りだといえます。


[東城路]

東城路という地名が表すように、このあたりには大邱邑城がありました。そして東城路からも近い「北城路」には日本統治時代に建てられた日本建築が残っており、この町のひとつの特徴だと言えますが、それ以外はごく一般的な繁華街です。

東城路には平日の夕方からは若者たちが集まってきて、休日であればお昼過ぎから賑わい出します。通りの中央には舞台が設けられ、イベントが行われたりもします。

この付近には地元ローカルな大邱百貨店、コスメショップ、飲食店、カフェ、書店などすべてが揃っており、明洞や西面に比べて道幅も広く、とても歩きやすい町です。

大邱の方言で「キツネ通り」を意味する「ヤシコルモッ(야시골목)」という通りは、それほど大きなものではありませんがファッション通りになっており、ノーブランドの手頃な服が手に入ります。

●大邱は釜山にもアクセスしやすい!
大邱からは釜山へのアクセスも良好!KTXが停車する東大邱駅からは高速鉄道KTXでわずか50分。大邱だけでは物足りないという方はここから釜山を訪れるのもよいでしょう。

韓国中央部に位置する清州(チョンジュ)国際空港

清州国際空港(청주국제공항)は、忠清北道・清州市に位置する空港です。大阪、新千歳(2019年途中に運休)から直行便が出ています。

清州空港も大邱空港同様にコンパクト。空港2階に韓食堂やカフェがあったりします。


[清州国際空港©sonata(CC-BY-SA 3.0)]

清州空港から市内中心部のソンアンキル近く(忠清北道庁・清州市庁)までは道のりで10キロ強、また清州の移動の拠点となる清州市外ターミナルまでは約17キロあります。市街地までは30~40分を見ておくとよいでしょう。

清州市街地までのアクセス方法
市内バス:407、747(約30~40分)

清州の中心街・ソンアンキル

清州の中心街はソンアンキル(성안길)。かつてこの地にあった清州邑城のひとつの通りであり、「城の中の道」ということで、歴史ある中心街だといえます。

ソンアンキルには地元のデパートがあるほか、映画館のCGV、若者向けのロッテヤングプラザ、大型スーパーのHome Plusがあったりします。やはりここでも一般的なものはすべて揃います。

ソンアンキルならではの特徴は、シネマ通りがあり様々なオブジェが置かれているほか、サムギョプサル通りというサムギョプサルの専門店街があったりします。

●ソウルまでは約1時間半!
清州空港を利用した場合、ソウルに行くというのもアリ。市外バスターミナルからは約1時間30分でアクセスできます。安い航空券を狙って、清州経由でソウルに行くというのもよいでしょう。

光州に最寄りの国際空港、務安(ムアン)国際空港

務安国際空港(무안국제공항)は、全羅南道・務安郡にある国際空港です。韓国南西部の都市、光州にも近いところに位置しています。

務安空港は光州の郊外に位置しており、ローカル空港という雰囲気が強く、あまり使われていないためなのかとても綺麗な印象を受けます。


[務安国際空港]

務安空港からは光州・木浦への市外バスが出ています。光州のバスターミナルまでは約1時間かかるため、ここで紹介した空港のなかでは最もアクセスは不便ですが、大型バスでゆったり座れるため、その点は楽です。

●務安空港⇒光州市内の移動
所要時間1時間、1日12本 5,000ウォン

光州の最大の繁華街・忠壮路

光州の最大の繁華街は、忠壮路(충장로、チュンジャンロ)。光州の人口は150万人だけあり、大邱の東城路にも負けない規模の繁華街です。

忠壮路の近くには、百貨店のNC WAVEがあるほか、飲食店はもちろん、おしゃれファッション通りなど、とにかくにぎやかで若者の街という印象を受けます。

周辺には光州事件のゆかりの地が多く、5・18民主化運動記録館もこの近くにあります。光州ビエンナーレの会場にもなっている国立アジア文化殿堂も近くに位置しています。

地方発着でも楽しめる韓国地方都市の旅!

近年増加する韓国の地方空港の便ですが、あえてソウルではなく航空券が安い他の都市に出かける、というのもよいのではないでしょうか。

もちろん地方都市から中小の町へ繰り出すのもよいですが、あえて都会にとどまって韓国の雰囲気を感じてみるのもおすすめです。




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