「黒田福美の韓国ぐるぐる」
吉村剛史(トム・ハングル)
2013/09/03 改:2013/09/03
先月、8月10日に女優・黒田福美さんの、韓国地方旅行本が発売されました。
その名も「黒田福美の韓国ぐるぐる ソウル近郊6つの旅」(スッカラ刊 アスク出版)
京畿道の6つの都市を黒田さん自身が取材に出かけられ、本にまとめられたとのこと。
ソウルを取り上げていない純粋な地方旅行本は、これが初めてでしょうか。
「この本を携え、まず一歩ソウルから踏み出してほしい」とあります。
実際、韓国通の方はソウルだけでなく地方をおすすめしている人がとても多いのです。
黒田さんは女優としての活動とともに、長年の韓国通として知られています。
バスに乗り地方にぶらりと旅に出られると聞いていたので
ぜひ一度お会いしてみたいと思っており、今回講演会、出版記念会におじゃましてきました。
実際にお会いしてみると、とてもエネルギッシュな方で
本の冒頭にもあるように「韓国の素敵な地方をどんどん紹介していきたい」と
あいさつのなかでおっしゃっていました。
両国の問題はいろいろあるけれども、
旅をして人と触れ合うことで仲良くなれる、という考えは私も同じ。
今こそ、韓国の地方へ!
○本の説明
ソウル近郊の6都市(仁川、江華島、坡州、水原、利川、安城)を紹介する
韓国地方旅行のガイドブックでもありながら、街の歴史や伝統文化などを丹念に取材し、
旅のなかでの人とのふれあいや、それぞれの街の息づかいが感じられる本です。
黒田さん自身が登場し、紅葉など季節の趣も感じられるのもよいところ。
ときには市場でマンドゥ(饅頭)をほおばり、市場の脇に座って刺身を食べていたり、
これぞ地方ぶらり旅の楽しさ、というところが存分に感じられます。
○トム・ハングルの視点
街の歴史にしっかり踏みこみ、そこでかつてどんなことがあったのか、
その当時の人の流れを思い浮かべられるような、深みを感じられるのがこの本の魅力。
ただ旅をしているだけでは、知ることのできない部分が書かれています。
たとえば…
伝統市場のなかでも水原の八達門市場は王がつくった唯一の市場。
地元の人たちが今でもそれを誇りに思いながら、商売をしており
市場の名前を冠したFM局も運営されているのだとか。
それぞれのページでその地域らしさが、詰め込まれています。
○トム・ハングルがおすすめする、読者へのメリット
韓国地方旅行でいちばんのネックは言葉の壁。
ページの下には「旅の韓国語」が書かれており。
そのフレーズの選定とコメントがまさに「かゆいところに手が届く」よう。
食べものに火が通っていることを確認したいときのフレーズ、
陶磁器を包んでもらうときの言い回し、など…
ある程度、旅慣れていても意外と盲点のような意外なところをついてきます。
「黒田福美の韓国ぐるぐる ソウル近郊6つの旅 使える韓国語フレーズで旅先でも安心!」
(スッカラ刊 アスク出版 1890円)※リンクはAmazon.co.jp
<評価表>※評価は主観的なものです。
お役立ち度 ★★★★☆
マニアック度 ★★★★☆
ビジュアル度 ★★★★☆
リアル度 ★★★★☆
オモシロ度 ★★★☆☆
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール