晋州会館(チンジュフェグァン)のコングクス
 2014/08/10 吉村剛史(トム・ハングル)

都会のど真ん中に緑の芝生があり、市民たちの憩いの場となっているソウル・市庁前広場。イベントが行われたり、時にはデモが行われたり、冬になるとアイススケート場がオープンしたりと何かとにぎわいを見せます。夏の夕方から夜にかけては都会の中心で夕涼みできます。プラザホテルの横から見えるのは南山(ナムサン)の頂上にそびえるNソウルタワー。薄暗い空の下で光が灯ります。市庁駅から歩いて向かったのはコングクスの名店、晋州会館です。

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素敵な夏メニュー・コングクス
街の食堂では、初夏の時期になると「冷麺開始」という張り紙とともに「コングクス開始」と書かれた紙が貼りつけられます。コングクスとはいわゆる豆乳麺。直訳すると「コン」は豆、ククス(グクス)は「麺」という意味。ゆでた豆を挽いて作った冷たい豆乳のなかに麺を入れて食べる麺料理です。豆乳の原料となる大豆にはイソフラボンが含まれていて、「健康に良い」と日本でもここ数年、ひそかなブームになっているようですが、それはともかく豆乳好きの方にとっておすすめの料理です。

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ソウル・市庁駅から歩くこと約7分。南大門近くの路地を入っていったところに、晋州会館というお店があります。1962年開業のコングクスの名店として知られ、50年を超える伝統を持つお店。ここに行かずしてコングクスを語ることはできないと思い、夏の暑い日の夕方に訪れてみました。

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晋州会館は、韓国の北東地域にあたる江原道で栽培した豆を100%使用しているというこだわり。コングクスこそがこのお店のメイン料理ですが、焼肉やチゲといった他のメニューもあります。さっそくコングクス(9,500ウォン)を注文してみました。

晋州会館のコングクスは「銀世界」
コングクスを食堂で見かけると刻んだキュウリや、時にはミニトマトが乗せられていて、色合いのアクセントになっているのですが、この店のコングクスはまるで「銀世界」。見るからに、白く濁ったこってり濃厚の豆乳。その中に麺がたっぷり。このクリーミーさが麺にずっしり感を与えます。見た目はクリームスパゲッティーより濃いでしょうか。

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濃厚だ、クリーミーだといっても、豆乳なので食べてみるととてもさっぱりしています。麺の量が少し多め、という声もあるようですが、韓国の食堂は量を多くしてお客たちを満足させる傾向があるので、ちょうどよいくらいだと思います。豆乳スープにほんのり効いた塩気が味のアクセントとなります。お好みで塩を入れて調節したり、添えられたキムチと一緒に食べてもグッド。

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コングクスは夏になると様々な食堂で食べることができます。コングクス専門店を看板に掲げるお店はそれほど多くありませんが、カルグクス(韓国式うどん)のお店や、冷麺専門店で夏メニューとして提供されるのをよく見かけます。なかには1年じゅう提供されるお店もあるようですが、晋州会館では冬季のみコングクスがお休みとなっています。

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お店を出るころにはあたりは真っ暗でした。店先にはテレビに何度も紹介されたことを示す看板が照明とともに光ります。少し歩いたところにあるのが、南大門。2008年の放火事件のあと2013年に再建されました。その夜のライトアップが美しかったので思わずカメラにおさめ、帰路へとつきます。

トム・ハングルの韓国旅行ひとこと
・3,000ウォンで食べられる店もありますが、必ず一度はぜひ晋州会館のコングクスを!
・夏から秋にかけての季節は、夕涼みの散歩がてら食べに行くのもおすすめです。
・明洞、市庁、ソウル駅エリアからは徒歩圏内というベストな立地です。

晋州会館(チンジュフェグァン)の地図

住所:ソウル特別市中区世宗大路11ギル26(西小門洞)
アクセス:地下鉄2号線市庁駅9番出口から徒歩5分。



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トム・ハングル(吉村剛史)
吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。韓国旅行・地方旅の総合発信者。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビュー、その後韓国旅行、語学Webの編集・ライターを経て、講座、トークイベントでの発信も。これまで韓国100市郡以上を踏破。平昌五輪開催の江原道公式ブログにも寄稿中。プロフィールお問い合わせ


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