気鋭のアーティストが集う、弘大エリアの芸術系フリマ
 吉村剛史(トム・ハングル)
 2018/05/09 改:2019/08/14 

フリーマーケットと聞いたとき、想像するのは不用品の売買。「使わなくなったものを売る場」というイメージが強いもの。しかし韓国で人気を集めているフリーマーケットは一味違います。それは芸術系フリマ。

弘益大学校周辺の通称弘大(ホンデ)エリア。ここでは元祖ともいえる芸術系フリマが開かれています。

元祖!?弘大前芸術市場フリーマーケット

2002年に初めて開催された「弘大前芸術市場フリーマーケット(以下、弘大前フリマ)」。弘益大学校の前にある小さな公園で、春から秋にかけての毎週土曜日に行われています。

このような公園を韓国語では「遊び場、広場」という感覚で、韓国語では「ノリト(놀이터)」と呼んだりもします。


[弘大前芸術市場フリーマーケット]

ここでは主に若手の作家たちがお店を開いており、アクセサリーやカバン、帽子などの身の回りの品から、ポストカード、絵画といったもの、バッジ、ペンダントなどハンドメイドの品が売られています。不用品を売る既存のフリーマーケットとは一線を画します。

売られているのはモノだけではありません。なかには似顔絵を描くなどして技術を売ったり、歌やパフォーマンスを披露したりする人もいます。

モノを売る場という場より、みずからの芸術を披露する場として位置づけられているのです。


[弘大ノリト前の露店]

週末になると弘大ノリト前にも露店が開かれ、こちらでも帽子やアクセサリーなどが販売されていたりもします。フリーマーケットとは関係がないようですが、露店の温かな光につられて、立ち止まって見てしまいそうです。

弘大芸術市場フリーマーケット
開催時間:3月下旬~11月下旬の土曜日午後
http://www.freemarket.or.kr(韓国語)
弘大入口駅9番出口下車

●芸術系フリマは様々なところに波及。
15年以上続く弘大前フリマに影響されてか、芸術系フリマは様々なところに波及しており、企業が同様のフリーマーケットを企画して開催したり、近年始まった夜市でも同様のコーナーが設けられていたりします。

日本で言うならば、「屋外で行われるデザイン系のイベント」といえばわかりやすいでしょう。そういった催しがフリーマーケットで開かれているのです。

延南洞に足を延ばして~トンジン市場

弘大入口駅3番出口を出ると、延南洞(연남동、ヨンナムドン)というエリアに出ます。地上を走っていた列車の廃線跡が整備されて公園化したことで、2015年頃から人気が出てきた場所です。

本来は住宅街でもあり、店舗もちらほらある延南洞。延南洞でも毎週末(金・土・日)に、トンジン市場で芸術系フリマが開かれます。かつては一般の市場として使われていたトンジン市場をリニューアルして始まった場所がココ。


[トンジン市場の入口]

入ってみると倉庫のような場所ですが、吊るされたパネルなどをみるとアーティスティックな雰囲気がします。

ここでも若手の作家たちがそれぞれの品物を売っています。弘大前フリマがイベントのようである一方で、ここは作品を販売する人たちが中心の市場。アクセサリやキャンドル、その他小物など様々なものが売られています。


[若い女性たちでにぎわうトンジン市場]

わたしもここでペンケース(4,000ウォン)を購入!お店の方から「イェップゲ スセヨ、예쁘게 쓰세요)」と言われました。日本語にはない表現、何と訳しましょう?

直訳なら「可愛く使ってください」みたいな表現になりますが、このような言葉をかけられると大切に使いたくなるものです。ハンドメイドだったり、手作りの品もあったりして、ここでオリジナルの品を手に入れてみましょう。

トンジン市場
開催日:金、土、日の午後

弘大の隣・延南洞(ヨンナムドン)2つのオアシスな道とは?~京義線森の道と、春の桜道

芸術系フリマは夜市でも!

ここでは弘大エリアの芸術系フリマを紹介しましたが、ハンドメイドなどのオリジナリティあるお店は、夜市でも運営されています。

夜市は週末にソウル各所で行われていますが、汝矣島の夜市は幅広いスペースに様々なアーティストたちが集まっています。

また不用品や骨董品などのアンティークな掘り出し物を探すことが好きな方は、ソウル風物市場や東廟ノミの市へ出かけてみましょう!




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