乙支麺屋(ウルチミョノク)の冷麺
 2014/07/14 改:2016/08/02 吉村剛史(トム・ハングル)

冬のとある寒い日、ふと冷麺が食べたくなってソウル・乙支路3街へ。明洞(ミョンドン)メインストリートの最寄り駅でもある。乙支路入口駅から1駅の距離ですが、東大門方面までずっと地下街が続いていて、歩いてやってきました。明洞からは、およそ10分くらいでしょうか。

12月上旬でしたので、外はマイナスにも近づくかどうかの気温。まだ冬に入ったばかりの季節でしたが、こういうときに暖房の効いていない地下街にいると、かえって集中力を奪われ体力を消耗し、どの出口からでればよいのかと、迷ってしまいます。しかも空気もとても乾燥しています。

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地下鉄駅の階段を上り5番出口を出て、1分かからない右側にあります。外観がとても古びていて、あまり目立たないので、気にしなければ通り過ぎてしまうでしょう。お店の入口には平壌(ピョンヤン)の白黒写真が飾られており、冷麺がもともと北に源流があることや、失郷民(朝鮮戦争で故郷に帰れなくなった人)にルーツがあることを改めて感じさせられるのです。

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注文してまず最初に湯呑みに入って出てきたのは、麺を茹でたお湯(ミョンス、면수)、いわゆる蕎麦湯でした。蕎麦湯といっても、日本そばのお店で出てくるようなものよりは、だいぶ薄め。お茶がわりに飲むのにちょうど良いくらい。お店にもよっては肉のスープ(ユクス、육수)を出すところもあります。脂分が取り除かれていてそれはそれで美味しいのです。

しばらくして冷麺が出てきました。スープのなかにはゆで卵、刻んだ青唐辛子、そしてパラパラときめ細やかな唐辛子がかかっています。麺はそば粉が主ですが、色は白め。そしてしっかり噛み切れる冷麺です。スープを飲んでみると肉の旨みが出ていますが、これが、とてもあっさり。この冷麺だけを主食に食べていれば、かなりヘルシーなのでは?と思うほど、とても淡白です。

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私がここで食べた数か月後、ソウル・忠武洞の筆洞麺屋を食べに行ったとき、冷麺の味を思い出しました。味は似ているけれど、筆洞冷麺のほうがもっとあっさりして淡白だ、ということ。どちらが美味しいか、というのは難しい。どちらも、それぞれのお店の味なのです。→筆洞麺屋の冷麺(過去記事)

そんなことを思っていて、調べてみると2つのお店はソウル郊外・議政府(ウィジョンブ)にある「平壌麺屋」の娘さんがそれぞれお店をスタートしたそうで、3番目の娘さんは「本家・平壌麺屋」をソウル・蚕院洞に店を構えています。みなそれぞれ違う看板をつけた、というのは興味深いところです。なぜなのかは、機会があれば、聞いてみたいです。

トム・ハングルの韓国旅行ひとこと
・冷麺は店により味や麺の違いが大きいですので、一店舗だけで判断しませんよう。
・乙支麺屋、筆洞麺屋は「水」にも匹敵するほどのあっさりですが旨みがあります。
・この2店の冷麺は似ているので、一瞬、写真を取り違えそうになりました(笑)

乙支麺屋(ウルチミョノク)の地図

住所:ソウル特別市中区忠武路14ギル2-1(笠井洞)
乙支路3街駅5番出口徒歩30秒



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トム・ハングル(吉村剛史)
吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。31歳。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビュー、その後韓国旅行、語学Webの編集・ライターを経て、文化センター講座、トークイベントでの発信も。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上を踏破するなど、地方にも関心が高い。平昌五輪開催の江原道公式ブログにも寄稿中。プロフィールお問い合わせ


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