100円=1000ウォン時代!円安でも韓国旅行を楽しむ方法
吉村剛史(トム・ハングル)
2013/12/28 改:2015/09/14
年末年始のこのころ、韓国を旅される方も多いことでしょう。今日明日に韓国に出発されるという方もたくさんいるはずです。韓国旅行で一番気になるのは、やはり両替のレートですよね。最近円安傾向であり、日本からの旅行者にとっては。影響が大きいところなのではないでしょうか。
●長く続いた円高時代!
昨日12月27日現在の為替は、日本円100円が約1,006ウォンでした。円からウォンに両替すると、100円が900ウォン台です。まずは円とウォンの推移のグラフを見ながら、簡単にではありますが、芸能や韓国経済の様子をおさらいしながら韓国旅行の話へとつなげていきたいと思います。
大体2010年の春から初夏のころ、新大久保にK-POPファンが多く集まりだしたころに、円高の傾向が始まっています。そのころが約100円=1200ウォンでした。その後1年ほど1300ウォン~1400ウォン台を推移します。
その2010年の8月には有明コロシアムで、少女時代のDVD発売記念ショーケースライブが行われ、韓流が一気に時代の波に乗ったように思います。
一方経済のほうでは、リーマンショックの世界経済危機のあと、サムスンやLG、現代自動車などの大企業が中国や新興国で圧倒的なシェアを獲得し、経済成長を遂げます。週刊東洋経済2010年7/31号では「知られざる韓国の実力 その強さと脆さ」という特集が組まれるほどで、経済的にも注目される時期でした。
●2011年は韓流大ヒット、秋には円高ウォン安も頂点に!
2011年4月にはサンスポから「韓Fan」が創刊。連日、テレビも韓国芸能の話題で大賑わいでした。いろんなアーティストが日本に進出してきました。そして2011年9月には100円=約1560ウォンまで上がりました。新大久保も盛り上がりを見せ、「WoW新大久保」というポータルサイトも登場します。その年の紅白歌合戦には少女時代、KARA、東方神起が出場しました。
●韓流が下火になって、ウォンも上昇。
2012年春ごろからだんだんと韓流の盛り上がりが下火に。そこに領土問題や歴史問題が加わり、アベノミクスという経済政策で、円安ウォン高が進みます。ちょうどこれが2012年の秋ごろでした。韓国では「円安(엔저、円低、エンジョ)」という言葉がニュースに頻繁に登場し、それが経済を圧迫する要因だといわれました。
グラフをもう一度見てみると、2012年秋から一気に円安ウォン高が進み、ここ最近では、「ウォン円相場、来年には100円=900ウォン台の可能性」(中央日報)という記事も出ています。
●旅行ブログなので本題に!
さて、このような時代になると、旅行者にとっては、ちょっと痛いですよね。ショッピング、グルメ、宿泊費などが円計算ではだいぶ上がってきます。
・ショッピングのメリットは下落!
まず、ブランド品などを買う場合、韓国で購入するメリットは減るかと思われます。ショッピングも全体的に経済的なメリットは小さくなるはずです。けれども・・・
・韓国国内の交通費は比較的安い!
韓国を旅されている方は実感されているでしょうけれども、国内の交通費は日本と比べて、かなり安いのです。
約400キロ以上あるソウル-釜山間のKTXの路線も、休日は50,000ウォン程度(約5000円)で乗ることができるのです。ちなみに約360キロある東京―名古屋間は新幹線で10000円以上かかります。
・食費も安いうえに豊富なおかず
韓国では韓国料理に限っていえば、比較的に食費も安く、パンチャンとよばれるおかずも豊富に出てきます。ソウルの仁寺洞の路地裏の食堂で定食を食べると、約6000ウォン(600円)で5品のおかずがついてきます。
地方では10,000ウォン持っていけばそこそこ豪華なランチが食べられます。ただ、特に回転率のあまりよくない地方のお店の場合、ひとりで行くとお店にも悪いので、ちょっとしたお菓子を持って行ったりもします。
まとめ
つまりこのようなときは、ショッピングにお金をたくさん使うよりも地方に出てみたり、ソウルを散歩してみたり、グルメ中心の旅にしてみたりすれば、円高でも意外と安く楽しめます。このような時こそ、今までにはできなかった旅をされることをおすすめします。
2014年はショッピングだけでなく、一歩深い韓国旅行を楽しみたいところです。
<旅のワンポイント>
・両替は明洞、東大門などの公認両替所が比較的レートがよいです。
・円安の今こそ、ショッピングではなく旅そのものを楽しみましょう。
・交通費や食費、博物館は日本に比べると安いです。
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール