韓国の観光政策とシャトルバス
吉村剛史(トム・ハングル)
2014/02/18 改:2016/07/21
★全州シャトルバス
全州外国人無料シャトルバスの申し込みが開始されました。
以下のページから申し込むことができます。
→申し込みページ
<前回のブログ>
全州シャトルバス運行再び開始
前回のブログでお知らせしたあと、
シャトルバスが全州以外の周辺都市のお祭りにも
運行されることが決まっています。
お祭りへのバスといえば、
今冬、江原道方面へもシャトルバスが運行されていましたが、
今回、全羅北道でも同じ試みをするということです。
全州は外国人のみならず、
韓国人旅行客も勢いよく増加したようで
観光地としての位置づけが定着した感があるのですが、
その流れが他の地域にも波及するのは
地域活性という面で考えると、とてもよいでしょうね。
★K-シャトル
一昨年にもブログでお知らせしていましたが、
韓国訪問の年委員会の事業で始まっていた、
K-シャトルが、韓国訪問委員会でも
引き継がれて行われています。
<過去の記事>
K-シャトル(2012年/トム・ハングルのブログ)
このバスのことを簡単に説明すると
「①シャトルバスでの移動のみ」もしくは
「②宿泊&朝食込みのセット」を選ぶことができ、
いずれも一部区間のみの利用が可能なのです。
以前は東南部コースと西南部コースの2コースだったものが、
現在は「韓国1周コース」になっています。
詳しいことは触れませんが、
ホームページにも記載されていますので。
そちらをご覧ください。
http://www.k-shuttle.com/
旅行に役立つ情報はここまでなのですが、
気になる点を考察してみます。
★観光事業を考えてみると
韓国では「観光を21世紀の基幹産業にする」
という考えをもっており、
これまでも様々な施策を行ってきたわけです。
韓国は国内需要が少ないといわれているため、
外国人観光客の誘致に力を入れてきていました。
シャトルバスもこの流れのなかで生まれたものでしょう。
ただ、ひとつ気になるのは、
国や自治体からのトップダウンで行われている
施策が目立っている点。
最終的には無料バスがなくても、
人を呼び込めるようにしたいと
考えているだろうとは思うのですが、
今後どれだけリピーターを増やして
観光客を呼べるか、というところも
重要になってくるように思います。
さて、2月3日付の聨合ニュースでも
こんな話題がありました。
「海外よりも身近な旅行地を 韓国政府が国内観光活性化へ」
<聨合ニュース記事>
これは外国人観光にとっても
良い方向につながると私は考えています。
韓国の人口は5000万人いますし、
国内の観光客をしっかり獲得してこそ、
観光事業が安定するのではないでしょうか。
外国人への広報を頑張って行なっていても
正直なところ地方観光にはまだまだ不便な点が
まだ多いのではないか、と思います。
韓国人向けで安定した需要ができれば、
宿泊施設が増えたりして、
全体的なサービスの向上に
つながるのではないかと思った次第です。
最近、観光政策の動向に動きが見られたので
こちらも紹介してみました。
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吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。ライター、他。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上・江原道全18市郡を踏破するなど、自分の目で見聞きした話を中心に韓国関連情報を伝えている。2021年1月にパブリブより初の書籍『ソウル25区=東京23区』を出版。2022年に韓国語能力試験(TOPIK)6級、2級ファイナンシャル・プランニング技能士取得。 ※韓国に関する記事制作やその他のご依頼もご相談ください。お問い合わせ 筆者プロフィール