牛角のキムチは韓国地方の工場・iikim(イキム、이킴)で作られる本格キムチ
 2020/06/02 改:2020/06/02 吉村剛史(トム・ハングル)

「牛角」といえば、日本の焼肉レストランチェーンです。世界に700店舗以上、うち日本には約600店舗あり、訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。

牛角は日本式の焼肉ですし、「キムチは日本のもの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。たしかに牛角ブランドのキムチには国産キムチもあるのですが、スーパーで販売されているもののなかには、本場韓国産のキムチがあります。

この記事は株式会社フードレーベルが輸入・販売する牛角のキムチが、韓国のどういった工場で作られているのか、工場がある町の背景を知っていただくこと、そして日本のキムチとの違いについて触れ、「牛角のキムチが本場の韓国産キムチである」ということを、お伝えしたいと思います。

牛角のキムチを作る工場、iikim(イキム)を訪問

2018年10月に牛角のキムチを作る工場、iikim(イキム)を訪問しました。この工場は韓国・忠清北道の報恩(보은、ポウン)郡に位置しています。


[株式会社イキム(이킴)の工場の入口]

会社のロゴマークの上には英語で”Inovative idea for Kimchi”と書かれており、それぞれの頭文字をとったもの。韓国語では「熟させる、発酵させる」という意味の”익히다(イキダ)”、さらには日本語の「いいキムチ」という意味をもち、韓国語のみならず外国語としても通用する名前になっています。

●国際的な安全認証を得て、世界6か国にキムチを輸出
同社はFSSC20000などの国際的な安全認証を得ているほか、国内外の多数の表彰状が飾られており、安全性の高い食品、そして品質の高さがうかがえます。


[数々の国際認証を受け、安全性が認められた企業]

2005年に設立の同社は、日本向けにキムチの輸出の製造が当初の始まりだといますが、現在敷地内には内需工場と、輸出工場の2棟の工場があり、輸出工場では日本をはじめ、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダに輸出するキムチを生産しているとのこと。


[東南アジアへ輸出するキムチの容器]

またキムチに使用する白菜は国産(韓国産)で、なかには地元・報恩で収穫された白菜も使用されているそうです。

イキム(이킴)の工場がある報恩郡とはどんなところ?

製造元のイキム(이킴)の工場がある報恩郡とはどんな場所なのでしょうか。生産されている工場をより詳しく知るために、この街について説明してみようと思います。

報恩郡は韓国・忠清北道の南部に位置する郡です。古くは新羅の蛙山城があり、ここを百済が侵攻し、互いに奪還を繰り返してきました。韓国を代表する山城があり、新羅時代の470年からわずか三年で築城したことから「三年山城」とも呼ばれています。

そして報恩にある法住寺(법주사、ポプジュサ)は、2018年にユネスコ世界遺産にも認定されました。そして報恩は韓国有数のナツメの産地でもあり、毎年10月には報恩ナツメ祭りが開催され、90万人以上のひとたちが訪れます。

※報恩ナツメや、報恩ナツメ祭りについて知りたい方は以下の記事をご覧ください。

韓国ナツメの名産地・報恩(ポウン)~報恩ナツメ祭り

「氷温熟成」と書かれた牛角キムチの秘密

「日本で売られているキムチは、韓国のものと味が違う」という声を時々聞きますが、さて本当にそうなのでしょうか?株式会社iikim、ユ・ミン(유민)代表に疑問を投げかけてみました。

―日本向けのキムチと韓国向けのキムチにどのような違いがあるのか?

ユ代表は「味を変えているということはない」と話します。しかしながら「日本では韓国のキムチほどに酸味が強くなると、クレームの原因になる」というのです。

そのため同社が作る日本向け商品は「発酵が進むにつれて強くなる酸味を抑えている」といい、その際には「添加物や防腐剤を使わず、製造時に低温に抑えることにより、時間が経っても酸味が抑えられる」と話してくれました。


[日本向けのキムチ]

筆者の補足を加えて説明すると、キムチは本来発酵食品なので、時間が経つにつれて発酵が進んでいき、酸味が出るものです。

日本で市販されている「キムチ」のなかには発酵しないものがあります。主に日本の漬物会社が商品のひとつとして作っているもので、賞味期限が短いタイプがそれにあたります。

もちろん牛角のキムチはそれとは異なり、本場さながらの発酵が進む商品なので、時間が経てばある程度の酸味はでます。しかしそれは韓国で市販されているキムチほどではない、ということです。

牛角のキムチのラベルに「氷温熟成」と書かれているのは、酸味がでないように改良していることを表しているのでしょう。


[氷温熟成と書かれている牛角のキムチ]

こうしたことからすれば、「牛角のキムチは韓国のキムチとほぼ同等」ということになります。韓国産白菜を使った本物のキムチを求める方にとっても、安心の材料となるわけです。

牛角のキムチを買うには?

牛角のキムチは、日本のスーパーのあちこちで市販されています。お近くの小売店で見かけたら、ぜひ買って食べてみてください。

近年ではインターネットスーパーでも販売されており、西友のネットショップで注文すれば配送も可能です。自宅から食料品を購入する際に、キムチをひとつ購入してみる、というのはいかがでしょう。分量は200g、330g、500gがあります。

しばらく置いておくと発酵は進むものですが、1カ月以上はもつので、少し多めに買っておけば、食べるまでにいろんな味が楽しめます。キムチは韓国料理と味わうのもよし、日本の焼肉と一緒に味わうのもよいでしょう。

※スーパーの店頭でも取り扱いありますが、ネットスーパーでも買えます。⇒楽天西友ネットスーパー(最安・330g:税込289円)、東急ストア

※牛角ファンの方は、輸入元のフードレーベルの商品(焼肉のたれ他)も⇒Amazon

日本には様々な韓国産キムチがあり、インターネットでは様々なキムチを購入することができます。スーパーで販売されている牛角のキムチは買いやすい量の本格キムチなので、もし見かけたらお手に取ってみてはいかがでしょうか。





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