釜山の方言本『話してみよう釜山語』

博多からフェリーで2時間半で行ける釜山(プサン)。韓国の第2の都市です。釜山に関しては日本にも近いだけあってとくに九州にお住まいの方はかなり旅行をされている方が多いはずです。

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チャガルチ市場

港町・釜山を歩くと街中はゆったりしているように見えて、方言の抑揚と語気が強いので、気が強い人が集まってるように思いつつも関西弁を聞いているようで、何か親しみやすく感じたりします。

きょうは今年夏に登場した本、「話してみよう!釜山語」(金世一・白尚憙 共著HANA 2200円+税)を紹介したいと思います。

この本が出たと聞いたとき、自分のなかではビックスクープでした。ついに韓国語の方言の本まで登場するほどなのか、と!日本に帰ってきて早速、Amazonで注文を入れました。

それ以上に気持ちが高まったのは、私のまわりには釜山や慶尚道に住んでいる友人が多いのですが、いつか方言で話して驚かれたい!と思っていたからなんですね。

ほとんどの方は似たような理由だと思いますが、その日を楽しみにしながら、この本でひそかに勉強しようと思っているところです。

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梵魚寺(ポモサ)

さて、韓国語を学び始めたころは何が標準語なのか方言なのかわからないもの。

私は初級を終えて音声を何度も聞いたときになんとなく違いだけがわかったかな、というくらいです。けれどもソウルにしばらく住み、釜山に旅行に行くと違いが明らかにわかりました。

ということで韓国語の完全初心者向けの本、までとはいえませんが、ある程度ハングルを覚えた方が、これからのモチベーションアップに、旅の楽しさ倍増のためにも、ぜひ手に入れておきたい本です。

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広安大橋

☆本の説明
釜山語の文法解説、特徴的な単語、あいさつや観光に役立つフレーズ集、そして釜山観光案内やラジオドラマがついています。

とにかくCDを聞きながら、ちょこちょこと楽しみながら勉強するのにとてもおすすめの内容だと思います。

☆トム・ハングルの視点
わざわざ(?)釜山語を勉強しようという方でも、基本的には旅行のために、趣味のために、ということになるわけですが、そのツボを押さえている点が、すばらしいのです。

「釜山案内」の章には釜山の観光名所、
食べもの、そしてお魚図鑑など、一般的なガイドブックでは決して取り上げてくれないことまで書かれています。

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東莱パジョン

☆トム・ハングルがおすすめする本のメリット
なんと文法解説付きなのがこの本のよいところ。方言の映画を見ても感覚でしかわからないですのできっちりと整理されているということは、価値があります。

そしてCDは釜山語のラジオドラマ付。どんなことが書かれているか、抜粋してみると…

「南門まで行ったら、そこで東莱パジョンに山城マッコリ1杯飲んで、そこからはケーブルカーに乗っておりましょう」(P.138)といった釜山旅行で出てきそうな、ちょっとマニアックなフレーズまで!

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金井山城マッコリ祭り

特に釜山ファンにとってはおすすめ。早くまた釜山に行きたいな、と思っています。


楽しい韓国語の方言ワールド 話してみよう! 釜山語(プサンマル)
(金世一・白尚憙 共著HANA 2200円+税 2310円(消費税5%含む))

<おまけ>
こういう本がそれなりに売れれば、地方旅行のさらなる活性化が見込めるはずです。と淡い期待を抱きながら、ここで紹介しました。

<評価表>※評価は主観的なものです。
お役立ち度   ★★★☆☆
マニアック度  ★★★★★
ビジュアル度  ★★★☆☆
リアル度    ★★★★★
オモシロ度   ★★★★★