砂糖の1000倍の甘さに驚き~江陵の高地で作られた甘茶・甘露茶(カムノチャ)
 2020/06/09 改:2020/06/13 吉村剛史(トム・ハングル)

日本で6月の梅雨の季節に咲く花といえば、アジサイです。韓国の地方でもアジサイ祭りが開催されるところもあるのですが、韓国よりも日本でよく見かける花です。

韓国では公休日となる釈迦誕生日は、日本では灌仏会(かんぶつえ)として、仏教寺院で4月8日に行われるのですが、その時に飲まれるお茶が「甘茶」。その甘茶はアジサイの葉から作られているのです。

「えっ?アジサイのお茶?」「アジサイって毒性のある花なんじゃないの?」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、心配するなかれ。観賞用のものは毒性がありますが、食用は特に問題がないとのこと。

調べてみると、ヤマアジサイという品種です(ただしこれから紹介するものが明確にこの品種のアジサイかはわかりません)。


[ヤマアジサイ(Wikipediaより)]

この記事で紹介するのは江原道・江陵(강릉、カンヌン)市の高地で栽培されたアジサイを使ったお茶、甘露茶(감로차、カムノチャ)。

これが巷では好評を得ており、特産品としての定着も期待されています。この記事では韓国のアジサイのお茶、甘露茶をご紹介します。

江陵といえば「トッケビ」のロケ地、BTSのMVの停留所

江陵といえば、2018年に平昌五輪が開催された地域。主にスケート競技が開催されたことから、平地のイメージが強い場所ではないかと思います。参考:江陵

江陵(강릉、カンヌン)の観光名所を取り上げる番組では、海岸沿いのコーヒー通りや海岸線を走る海列車など海の景色が映し出されました。実際に海水浴場も盛んな地域で、夏には多くの観光客が訪れます。

参考:江陵の白砂浜おしゃれビーチを散策しよう~鏡浦海岸・江門海岸・安木海岸

そんな江陵(강릉)は最近では、ドラマ『トッケビ』のロケ地や、防弾少年団(방탄소년단)のMVで映し出された観光名所が人気を集めており、そういったところにも多くの人がやってくるようになりました。

観光地だけでなく、農地もある江陵(カンヌン)

そんな江陵ですが、市内西部は平昌(평창、ピョンチャン)と隣接しており、標高の高い山間地域があるのです。そこに農地があって、キムチの原料となる白菜はもちろん、キャベツが育てられています。

そんなところに甘茶の原料となるアジサイを育てている農園があります。その農園を紹介する前に江陵で作られている甘茶について触れておきましょう。

あじさいのお茶、甘露茶

あじさいのことを韓国語では「水菊(수국、スグッ)」といいます。そのお茶のことを一般的には「水菊茶(수국차、スグクチャ)」、または「イスル茶(이슬차)」という名前で呼んでいます。ここでは「甘露茶(감로차、カムノチャ)」という名称になっています。

これはなんとアジサイ(수국、スグッ)のお茶。下の写真がアジサイの葉です。

驚くべきことなのは、このお茶を口にすると、甘味がすーっと広がります。ティーパックをお湯でだし、飲んでみると甘ったるさはなく、薄荷ほどのスーッとする感じまでにはいきませんが、それでもすっきりとしたお味。もちろんノンシュガーなのですが、これは砂糖の1000倍の甘さなのだとか!


[種類はオリジナル、そば甘露茶、ドクダミ甘露茶、玄米甘露茶〕

甘露茶のパッケージの色鮮やかさにもそそられますが、やはりその甘さには驚かされます。

農園の方によれば、1つのティーバックから3~4杯はとれるといい、タンブラーにティーパックを入れておいても、充分楽しめると話していました。しかし飲んでみると1杯よりは薄まってしまいますが‥‥‥。

もちろん無糖、自然の甘みだから、ダイエット中の方も安心!

甘露茶の効能は明確にされているわけではないため、一般的なお茶として召し上がっていただくのがよいでしょう。「砂糖に代わる甘いもの」という意味ではダイエット中の方や、糖尿病の方も安心して飲むことができます。

カップにいれたティーパックを85℃~95℃のお湯120~200ml程度で浸して、上下させたりしながらお茶を出していきます。

冷やして飲むこともでき、その場合は1リットルのお湯に約2~3分ティーパックを入れて出したあとに、冷蔵庫に入れておくとよいとのこと。夏場にもいただけます。

先にも述べたように、砂糖を使っていないのに「砂糖の1000倍の甘さ」といわれており、口にすると甘みがひろがります。利尿作用があるとまでは明確にいえませんが、そうした要素はデトックスにも役立つかもしれません。

茶葉そのものを口にすると、茶葉特有の苦みは微妙に感じられるとはいえ、やはり甘いのです。この甘さは韓国国内の大手酒造メーカーのお酒の人工甘味料としても使われている、とのこと。

早速飲んでみたいという方は、まず購入してみるのもよいでしょう。しかし現状では日本国内では販路が少なく、送料などのこともあり、詳しくは記事の下でご紹介します。

甘露茶の原料はどんなところで育っているのか?

甘露茶がある農園は、「GAMRO700(감로700)」という名前です。この700mという数字は、この場所の標高を指しており、これはすぐそばの平昌郡の平均標高と同じ。韓国の背骨ともいえる太白山脈の高地に位置し、3代、40年にわたる歴史があります。

この農園ではアジサイの栽培を行うとともに、小さな加工工場を併設しており、そのなかで茶葉へと仕上げます。葉を乾燥させたあとに、洗浄し発酵させるなど7つの行程(特許)を経て、製品となります。

さて、アジサイが栽培されている農園を実際に見せていただきました!その敷地は3万坪とのこと。

いかがでしょう?これがアジサイを栽培する農園には見えますか?そうは全く見えず、シラカバが生えた単なる山の斜面です。

まずアジサイの葉とはどんなものなのか、プランターに植えられたものを見てください。

そして次に斜面に植えられたもの。下の写真の中央にある葉がアジサイの葉です。このアジサイには農薬を使っておらず、このように他の雑草とともに育てられているのです。

取材レポ:無糖なのに驚くべき甘さの甘露茶(カムロチャ)~700mの高地で栽培したアジサイのお茶(2019年8月)

甘露茶はどこで購入できるか?

甘露茶は飲み心地がよく、筆者としてもなかなかお気に入り。筆者の周囲の人の評判もよいので、いちどは試してみていただきたいなと思います。

最もよいのは、イベントや小売店で見かけたときに買うというものですが、新大久保コリアンタウンをはじめとする小売店の販売情報は今のところありません。

今後一部の大手スーパーで販売されるかどうか、という話も出ていたようで、反響次第では今後広まっていく可能性があります(もし見たという情報があれば、お寄せいただければ幸いです。)。

韓国では百貨店にて取り扱いあり

さて甘露茶は2019年8月現在では、現在、建大、九里など韓国のロッテ百貨店4店舗で販売している、とのこと。箱に入ったタイプは健康を気にする方への贈答用としても喜ばれそうです。現地で買う場合は4箱セットで買って、バラバラにして1箱ずつ配ってもよいかもしれません。

日本からはネット通販~ギフトセットは各12包入り!

こちらは日本にもすでに輸入されています。飲み心地がよいこともあり、すでに複数の会社でネット販売もされています。

参考までに「八道(パルド)」ではギフトセットが販売されており、4300円でした⇒八道韓国食品(有機甘露茶4種セット)(楽天市場)

種類は前述したようにオリジナル(0.3g×12包)、そば甘露茶、ドクダミ甘露茶、玄米甘露茶(1g×12包)があります。ギフトセットを開けてみるとこんなふうに箱に入っていて、分けることもできます。

味としてはオリジナルは天然の甘さが感じられるのみのお茶ですが、玄米、そばといった甘露茶はとても香ばしい味わいです。どちらも美味しくいただけます。

ギフトセットはきちんと箱に入っているだけあり、値段が高いため、贈答用の場合に購入されるのがよいでしょう。

お徳用の10包・30包のタイプもある!

ギフトセットは値段が高めになっていますが、お試しで買ってみたい場合は、値段の安いパッケージタイプがおすすめ。これには10包・30包のタイプがあります。種類によって若干値段が異なるのでご注意ください。


[江原道の物産展で販売されていた10包のタイプ]

☆10包タイプ(421円~)八道韓国食品、☆30包タイプ(850円~)韓国商品館(いずれも楽天市場)

※2020年6月13日現在、50%セールが行われているショップもあり、30包・385円で販売。Smalife(楽天市場)

※「日本国産の甘茶と同じではないか?」という声も頂きました。基本的には同じかと思います。そば甘露茶に含まれている「有機農そば」(韓国産使用)ですが、そばは江原道の特産品でもあり、そのほかドクダミ甘露茶、玄米甘露茶はオリジナリティがある品だと思います。(2020/6/11)

ネット通販で購入する場合は、購入する店によっても異なりますが、甘露茶を販売しているお店の場合、約1万円分購入した場合に送料が無料となります(楽天市場で送料無料ラインになっている場合は税込3980円以上無料)。

まとめ買いする方は一旦カートに入れておいて、「他の韓国食品を買う時に一緒に甘露茶を試し買いする」といった形が良いのではないかと思います。もちろん甘露茶をメインに購入するのもよいのですが‥‥‥。

江原道で作られた甘露茶、ぜひ一度お召し上がりください

利尿作用もあり、甘さの代用としてダイエット中の方も安心して飲める甘露茶。海抜700m、江原道の山の中で育てられたアジサイのお茶を、江陵の山や海の風景をイメージしながら、ぜひ一度口にしてみませんか。

※この記事は2019年9月に作成したものを加筆、再構成したものです。





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