ふるる冷麺を韓国本場風にアレンジ、トッピングしてみた
 2020/08/07 改:2020/08/23 吉村剛史(トム・ハングル)

夏に食べたいものといえば、冷たい料理。冷たい韓国料理といえば、冷麺を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

夏を迎えたこの時期、農心の「ふるる冷麺」がスーパーや輸入食材店でよく売れているようです。この「ふるる冷麺」は韓国では「トゥンジ冷麺(둥지냉면)」という名で市販されているもので、本場の韓国の冷麺の触感です。


[ふるる冷麺の写真]

「ふるる冷麺」はスープのある「水冷麺」と、辛いソースを絡めて食べる「ビビン冷麺」の2種類があります。

この記事は「ふるる冷麺」を使い、アレンジ&トッピングすることで、本場韓国の冷麺を再現し、日本国内にいながらも、少しでも韓国の雰囲気を感じていただこうというものです。

日本の冷麺との違いは?

韓国で冷麺を召し上がったことがない方のために、日本の冷麺との違いをお伝えします。

日本の焼肉店で味わえる冷麺というと、麺が透明でコシが強いものを想像する方が多いことでしょう。これは戦後、在日韓国人の方が生み出した「盛岡冷麺」に近いもので、小麦粉とジャガイモでんぷんで作られています。


[日本で作られた従来の冷麺]

韓国の冷麺はそば粉もしくはサツマイモなどの穀物のでんぷんで作られており、色合いも透明ではなく黒めです。そば粉主体のものはわりと容易に嚙み切れますが、穀物のでんぷんを中心とする麺は、コシが強く噛み切りにくいという特徴があります。

ユクス(육수)といわれる冷麺スープも、トンチミと呼ばれる大根の水キムチもしくは牛肉や豚肉(地域によっては鶏、魚介類を使う場合も)を煮込んで出したものが主体です。

「ふるる冷麺」の成分を見ると小麦粉、でんぷん、そば粉と書かれており、上で挙げたようないずれの成分も入っており、黒みがかった色の麺です。やはり日本式の冷麺とは異なります。以下では実際に作ってトッピングをしてみます。まずは水冷麺から。

水冷麺を使って本場風にアレンジ!

「ふるる冷麺」の水冷麺のスープは、パッケージを見るとトンチミ(大根の塩漬け)にリンゴ酢が含まれており、酢を加えることなくともほのかな酸味が感じられ、さわやかな口当たりです。


[ふるる冷麺・水冷麺]

ここではモデルとするお店でスープに牛肉が使われていても、「ふるる冷麺」の付属のスープを使用します。見た目だけはなるべく近づけようとするものです。

ユクサム冷麺を真似てみる

まずは韓国の冷麺チェーン店「ユクサム冷麺(육쌈냉면)」から。ユクサム冷麺は肉(육、ユク)+包む(쌈、サム)で肉を包んで食べる冷麺という意味で、焼肉と冷麺をセットにしたチェーン店です。2006年に開業し、その後人気を博しました。

そのユクサム冷麺の実物がこれ。

注文すると冷麺とともに、まな板に乗った炭火で焼いた肉が出てきます。お値段は6,900₩(日本円で600円)ほどで、庶民的な価格で気軽に肉と冷麺を食べられることも人気になった理由の一つだといえるでしょう。

ユクサム冷麺を再現したものが以下の写真。

冷麺のトッピングはいたってシンプル。キュウリと薄切りにした大根(水キムチ)、そしてゆで卵が乗っており、白ごまが振りかかっています。スープは凍らせておいてシャーベット状にしてみたのですが、写真を撮るときには溶けてしまいました。

焼肉は小さなまな板の上に載せますが、これは100円ショップで手に入れたもの。豚肉を市販されている焼肉のタレを使って焼き、まな板の上に乗せました。もし炭火焼までできれば完璧です。

ソウルの平壌冷麺のお店を真似てみる

2018年の南北首脳会談を通してブームが巻き起こった「平壌冷麺(평양냉면)」ですが、ここではソウルにあるお店をトッピングだけ真似てみます。

モデルとするのはソウル中心部にある乙支麺屋(을지면옥、ウルチミョノク)という有名店です。

こちらではそば粉とジャガイモのでんぷんを使った麺で、白い麺が特徴。そしてスープは牛や豚から出したものですが、無色透明で水のようにさっぱりしています。


[乙支麺屋の冷麺]

ふるる冷麺はトンチミのスープのため、実際のスープとは大きく異なりますし、麺の色も異なります。トッピングだけ真似てみると、麺の上にゆでた肉、卵を載せ、刻みネギと粉唐辛子を振りかけることでだいぶ近づきます。いかがでしょう?

ヨルム冷麺を作ってみる(8/23追記)

韓国の冷麺には白菜キムチがのっていることはまずありませんが、ヨルムキムチ(열무김치)がトッピングされていることはあります。

これを「ヨルム冷麺(열무냉면)」といい、冷麺の種類のひとつとして食堂などで提供されるほか、ヨルム冷麺の専門店も存在します。

ヨルム(열무)とは「若大根」のこと。ヨルムキムチはこの葉の部分をキムチにしたものですが、間引きした大根の葉を使ったキムチと考えていただければわかりやすいでしょう。

市販されているヨルムキムチをふるる冷麺にトッピングしたのが以下の写真。ヨルム冷麺は店によっても異なりますが、キムチをのせただけの簡素なスタイルです。

ヨルムキムチはシャキシャキとした大根の葉の歯ごたえと、さわやかな酸味が感じられます。キムチの汁を加えましたが、もともと大根を発酵させたトンチミのスープなので、これが最も合う食べ方なのかもしれません。麺は素麺(국수、ククス)を使っても美味しくいただけます。

今回使用した宗家ヨルムキムチは、コリアンタウンなどの韓国食材店で取り扱いがあり、税込で1袋500~600円(税込)で販売されています(遠方の方はインターネットで購入するほうがよいでしょう)。楽天市場

次にふるる冷麺のビビン冷麺を使って、韓国の冷麺を再現してみます。

ビビン冷麺を使って本場風にアレンジ!

ふるる冷麺のビビン冷麺の裏書きには「コチュジャンの旨味と辛さ、果実の甘みを熟成させたビビンジャン」と書かれています。

刺激的な辛さなので、辛いのが苦手な方はご注意。焼肉のタレのような甘みがあるため、トッピングには肉を入れたほうが合うような印象があります。

しかしここではビビン冷麺で食べる刺身冷麺にフォーカス。下の写真は北朝鮮の「咸興冷麺(함흥냉면、ハムンネンミョン)」を提供する五壮洞(오장동、オジャンドン)の「五壮洞興南チプ」の冷麺です。

エイの刺身は刺激的な辛さのタレで味付けされており、冷麺の上にのっています。さて、ここでは刺身冷麺を再現したいと思います。

刺身冷麺

刺身冷麺は本来、エイやカレイを使うのが一般的です。これらはコリコリとした歯ごたえがあります。またビビン冷麺にはコダリ(코다리)というスケソウダラを干して乾燥させたものを使う店もあります。

地域にもよりますが、日本ではエイやカレイの刺身を手に入れることは難しいので、今回はタイの刺身を使って代用してみました。

タイの刺身はコリコリしているわけでもなく、やわらかいので触感は異なりますが、こうして食べるのもアリでしょう。ただ先ほども述べたように、タレが甘いために肉をのせるほうがおすすめです。

スケソウダラの干物で代用

刺身が手に入らない場合は、スケソウダラを干したプゴ(북어)でもよいでしょう。そのままだと固いため、湯がいて柔らかくしてから、タレと混ぜ合わせて冷麺の上にのせてもよいでしょう。

刺身冷麺に似た触感とはいえないまでも独特の歯ごたえがあり、美味しくいただけるのではないかと思います。

ふるる冷麺はどこで購入できるか

ふるる冷麺はカルディ、カフェランテや業務スーパーなどで販売されています。お値段は1個あたり127円~138円で買えますので、お近くの小売店で購入するのが最も安くなります。

近くで販売していない場合はネット通販を利用することをおすすめします。1BOX10個入りで2000~2200円です。Amazon楽天市場

ふるる冷麺で本場の冷麺をシンプルに再現してみよう

「ふるる冷麺」が登場してからしばらく経っており、すでに様々なアレンジレシピが登場しています。

ハムやトマトを入れて冷やし中華風にしたり、白菜キムチをのせて焼肉店の冷麺のようにしてみたりと、無数にアレンジできることでしょう。

しかし実際の韓国の冷麺の具材はかなりシンプルで、野菜はせいぜいネギとキュウリ、ダイコンくらいのもの。これらの食材を使って韓国の本場の冷麺を再現してみませんか?





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