2つの辛さが絶妙!大邱(テグ)のチムカルビ
 2011/07/16 改:2015/06/13 吉村剛史(トム・ハングル)

2011年7月3日。韓国でも梅雨真っただ中のこの季節。
この日の慶尚道地方は雨の予報であった。
当初予定していた東海(日本海)沿いを北上するコースは断念し、向かったのは大邱(テグ)。

釜山・亀浦駅から見渡すことのできる洛東江は
今にも雨の降り出しそうな曇り空の下を勢いよく流れている。
そんななか10時35分発のムグンファ号に乗り込み、釜山をあとにした。

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およそ1時間20分ほどで東大邱(トンテグ)駅に到着した。
予報どおり強い雨が降っていたが、しばらくすると雨も上がった。
大邱での一番のお目当ては名物のチムカルビ、これをまず初めに食べに行くことにした。

一般的には「カルビチム(カルビの蒸し煮)」として知られている料理なのだが、
大邱では言葉の順序が入れ替わり「チムカルビ」と呼ばれている。

「カルビチム」は栗やナツメなどと一緒に煮込まれるのだが、
大邱の「チムカルビ」はそのかわりにトウガラシ、ニンニク、ショウガなどが
たっぷり含まれたヤンニョム(辛いタレ)で味付けをしてあるのが特徴である。

観光案内所で道を尋ね、東仁洞(トンインドン)にあるチムカルビ横丁へと向かった。
大邱駅を出て東方向に歩いていくのだが、妙にシャッターの閉まっている店が目立つ。
休日だからなのかわからないが、韓国の地方都市もシャッター街に悩まされているのだろうか。

駅から20分ほど歩き、チムカルビ横丁の一帯に足を踏み入れた。
料理中のニンニクを香りがぷーんとあたりに漂う。
おなかがすいてくる匂いである。

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午後2時をまわっているのにもかかわらず、多くの車が止まっている。
食べ終わった人やこれからお店に入る人たちもいて、にぎやかだ。

どの店に入ろうか、と迷うのだが
このような横丁では直感でお店を選んで入ってみることにしている。
プンソンチムカルビである。

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しばらくして出てきたのは洋銀鍋で調理されたチムカルビ。
見るからに辛そうなヤンニョムにニンニクの粒がたっぷりちりばめられている。
洋銀鍋を使うのは短い時間で肉の中までヤンニョムの味を染みこませるためだという。

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口にしてみるとやはり刺激的な辛さだ。
辛いものに慣れつつある私にとって舌への刺激はさほど大きくないのだが、
食べ進めるにつれてトウガラシを口に入れたときの”熱さ”が徐々にやってくる。

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さらに、辛いのはトウガラシだけはない。
完全には煮えきれていないニンニクの味が鼻につくのも
チムカルビの美味しさをいっそう際立てるのである。そんな気がした。

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そんな刺激的な味わいに息が詰まるような感覚がするものの、
食べたあとにもヤンニョムの後味が口の中に残るのもチムカルビの魅力だと思う。
きっと思い出に残る味になるのではないかと思う。

8月には世界陸上も開催される大邱。
タロクッパプやマクチャンなども名物にもつこの地域にぜひ足を運んでみたい。

参考資料:한국관광공사 『대한민국 대표 음식 이야기』(넥서스BOOKS 2009年)



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トム・ハングル(吉村剛史)
吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。31歳。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビュー、その後韓国旅行、語学Webの編集・ライターを経て、文化センター講座、トークイベントでの発信も。1年8ヵ月のソウル滞在経験のほか、韓国100市郡以上を踏破するなど、地方にも関心が高い。平昌五輪開催の江原道公式ブログにも寄稿中。プロフィールお問い合わせ


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