チメク=チキン&ビール、韓国人にも観光客にも大人気!
 2014/06/16 改:2017/03/09 吉村剛史(トム・ハングル)

チメク(チメッ)とは、チキン&ビールのこと。ビールは韓国では「麦酒」という漢字をあて、「メクチュ(맥주)」と読みます。つまりチキン&メクチュで「チメク」。チメクは韓国人の集まりでは定番のメニュー。フライドチキンをおつまみにして、ビールを飲むのです。

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韓国では料理とお酒に相性があります。サムギョプサルには焼酎、チヂミにはマッコリと決まっていますが、チキンにはビールが相性がよい、とされています。

本題からはそれますが、焼酎(소주、ソジュ)+ビール(맥주、メクチュ)の組み合わせで「ソメク」という言葉もあります。関連記事:ソメク専用グラス

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チメクが脚光を浴びたドラマ「星から来たあなた」

ちなみに「チメク」が大きく脚光を浴びたのは、2013年~2014年にかけて放映された大ヒットドラマ『星から来たあなた』。このドラマのなかで、女優のチョン・ジヒョン扮するチョン・ソンイの好物がチメクだったことによります。

「雪の降るにはチメク(눈 오는 날에 치맥、ヌンオヌンナレチメク)」といったことがきっかけです。このドラマの人気により、チメクは韓国内だけではなく中国でも注目されるようになりました。


『星から来たあなた』(Amazon.co.jp)

韓国で会社勤めすると、チメク!

もし韓国で働いていて、仕事をした帰りに「きょうこのあと一杯どう?」と誘いがかかるとしたら、そのひとつに入るのが「チメク(チメッ)」だといえるでしょう。仕事終わりにフライドチキン店に寄って、チキンをつまみながら、おしゃべりします。

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とくに夏の仕事終わりキンキンに冷えたビールに、フライドチキンは最高なのです!ちなみに韓国で飲む生ビールは、泡は少なめ。ビールをジョッキの口、いっぱいまで注ぐのが一般的です。

チメクは留学生の思い出の食べもの!

2014年4月16日付の中央日報によると、チメクは、韓国を訪れる外国人留学生の思い出の食べ物にもなっている、といいます。

外国人留学生の間で韓国と言えば思い出す食べ物に、「キムチ」でなく「チメク(チキンとビール)」が選ばれた。・・・(中略)・・・韓国の食べ物のうちで「最も印象深い食べ物」を尋ねる質問には、全回答者の32%が「チメク」を挙げた。中央日報(2014/4/16)記事より引用

外国人留学生が、韓国の思い出のひとつとして挙げる「チメク」。チキンは韓国の飲食店で食べると1羽の価格が約15,000ウォン。学生街ではテイクアウトで1羽8,000ウォンというところもあり、庶民的な価格。

それだけに、友だちと食事したり、飲みに行く場所はチキン店となるわけです。そして「チメク」という言葉の言いやすさも理由でしょう。「一言で言い表せる」というのが強いインパクトになっています。

ジャガイモとビールで、「カムメク(じゃがいもとビールの組み合わせ)」という言葉もありますが、やはり「チメク」が最も一般的に使われているのです。

中国人観光客にも大注目のチメク!

2014年2月21日の東亜日報によると、ドラマの放映後、フライドチキン店に大行列ができた、という話も伝えられています。

ドラマ「星から来たあなた」で、主人公のチョン・ジヒョンがこれ(「雪が降った日には・・・」:当サイト補足文追加)を言った後、中国・上海では韓国式フライドチキンを買うために3時間並んで待つほどになった。東亜日報 (2014/2/21)社説より引用

中国でも「星から来たあなた」の影響力はとても強く、実際に観光客がドラマのロケ地である、仁川・松島の石山(ソクサン)を多くの人たちが訪れるほど。

キム・スヒョン扮するト・ミンジュンが、チョン・ソンイ(チョン・ジヒョン)を救った場所として話題となり、チョン・ソンイがト・ミンジュンに渡したかんざしが下の写真。このかんざしに願いことを書いて、つるしておくのです。

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※韓重澤 氏から広報用に頂きました。ありがとうございます。

「星から来たあなた」の放映が終わった後は、今度は「チメク」がより注目されるようになるのです。

2016年3月には、仁川・月尾島(ウォルミド)でチメクパーティーが開かれ、同年5月にはソウルでビールや百歳酒と、参鶏湯でパーティーが開かれました。

2016年7月に大邱で行われる、「チメクフェスティバル」には、中国人観光客をターゲットにした「チメクKTX(いわゆるチメク新幹線)」が運行されると報道されましたが、その後、中止となりました。

チメクといえば、ビール。韓国のビールは飲みやすい!?

そんなチメクのダブル主役のひとつは、ビール。メクチュ(メッチュ)です。

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韓国のビールはわりと薄口。ビール好きにはちょっと物足りないけれど、日本でビールがちょっと苦手だという方や、女性には意外と人気です。

韓国の飲食店にあるビールは基本的に2社から出されている商品。銘柄はHITE(ハイト)とMax(マックス)、またはCASS(カス)、OB(オービー)のいずれか。韓国ではスーパーに行くと、日本にはないペットボトル入りのビールもあります。

また韓国では生ビールをジョッキにつぐときに、泡を入れずにいっぱいまでビールを注ぐ傾向にあります。Maxは「日本のビールに近い」という評判もありますが、もしチャンスがあれば、いろいろ飲み比べたりしてみてください。

チメク、チキンの種類もあるの!?

さて、そのチキンの種類は様々だと思いますが、とくに代表的なものがフライドチキンだといえます。

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韓国ではコチュジャンベースのソースをかけた、ヤンニョムチキンという、甘辛の味付けチキンもあります。こちらのほうが韓国らしい味付けです!

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そして下の写真が、日本にも進出しているチキンチェーン店、チャクサルチキンの「餅チキン」。トッポギ(トッポッキ)に使われている餅が入っています。

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以前、「トンタクVSフライドチキン」の記事でも触れましたが、チメクの元祖はフライドチキンではなく、「トンタク(鶏の丸焼き)」なのです。

トンタク(鶏の丸焼き)VSフライドチキン

トンタクは70年代に電気オーブンで焼いたチキンが流行したのですが、そのときにビールと、鶏肉を一緒に食べるようになったといいます。下の写真が、冒頭の写真と同じ、トンタク(鶏の丸焼き)です。

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鶏の鍋料理はチメクとは言わない!?

チキンのことをいろいろと調べていたとき、ふと考えたことがあります!参鶏湯(サムゲタン)やタッカンマリは鶏料理ですが、鍋料理のため仮にビールといっしょに食べたとしても「チメク(チメッ)」は言いません。

このように記事の公開当時(2014年)には書いたのですが、2016年5月に参鶏湯パーティーが行われたこともあり、参鶏湯なども鍋料理もチメクと考えられる傾向に変わってきたのかもしれません。

韓国でチメクを味わうには?

韓国旅行中にチメクを味わう方法として、一つは町のチキン店に出かけること。これが一番スタンダード。

近年旅行客がチメクをする場所とされているのが、宿泊先のホテル。宿泊した先で電話で注文し、ひとりでチキンを食べるのだとか。

さらには漢江(ハンガン)公園でグループで集まってチキンを宅配注文したりする人もいるそうです。とにかく、旅行で韓国を訪れたら、屋外でビールを飲みながらチキンを楽しむのもよいですね。

次の記事では、チメクの楽しみ方や、チメクを楽しむのにおすすめのスポットをまとめました。韓国ではもちろん、ソウルや日本で楽しむ方法も記載していますので、ぜひご覧ください。
「チメクをソウルや日本で楽しもう!」をご覧ください。



トム・ハングルの韓国旅行ひとこと
「チメク」は韓国人にとっては一般的でしたが、外国人や留学生にも注目される組み合わせとなりました。

日本にも韓国式フライドチキン店が増えており、今後、日本でも「チメク」という名で少しずつ浸透してくるのではないでしょうか。(2016/8/8 追記)

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トム・ハングル(吉村剛史)
吉村剛史(よしむら・たけし) 1986年生まれ。韓国旅行・地方旅の総合発信者。2012年に韓国文化誌『スッカラ』でデビュー、その後韓国旅行、語学Webの編集・ライターを経て、講座、トークイベントでの発信も。これまで韓国100市郡以上を踏破。平昌五輪開催の江原道公式ブログにも寄稿中。プロフィールお問い合わせ


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